<一撃!裏銘柄>業績は今が底、来期急浮上期待のエヌピーシー

株式

2022/6/9 11:37

 エヌ・ピー・シー<6255.T>をマークしたい。同社の今8月期の連結営業利益計画は3億6800万円(収益認識に関する会計基準適用前の前期は6億9100万円)と減益ながら、期ずれや未消化案件の多さに加え、引き合いの強さも来期業績への足掛かりとなる。

 部品の長納期化により国内向け装置の一部で売上計上時期が先送りとなったほか、顧客の米ファーストソーラーがフル稼働状態のため、既存ラインに対する改造や現地作業のタイミングが取れず、作業スケジュールが延伸している。それでも、国内太陽電池メーカーとの取引は旺盛で、一部から衛星用パネル向け太陽電池製造装置を受注した。

 国内では電子部品業界の設備投資も旺盛だ。米国においては、パネル解体装置の初受注を皮切りに追加オーダーも見込まれ、現地の日系企業やローカル企業を対象にFA(ファクトリー・オートメーション=工場自動化)装置の浸透にも意欲を見せる。

 環境関連事業も有力だ。同社はソーラーパネルのリユースを手掛け、独自技術のホットナイフ分離法による中間処理で96.9%のリサイクル率を達成した。パネル解体装置は、フランスの産廃業者Envieへの納入実績を発端に、東欧やマレーシア、イスラエルなどでも引き合いが出ている。

 米国ではバイデン大統領が環境への投資の強化を看板政策に掲げているほか、原油や天然ガス相場の高騰が再生可能エネルギーの利用拡大を世界的に促す。同社の事業機会は中・長期的にも一段と広がる公算だ。株価は低迷が続いていたが、昨年10月以来の26週移動平均線回復に加え、25日線と75日線がゴールデンクロス間近となっており、テクニカル的にも食指が動く。

提供:モーニングスター社

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