<新興国eye>前週の上海総合指数、コロナ規制緩和と経済の早期正常化観測で5週続伸=BRICs市況
2022/7/4 9:14
前週(6月27日-7月1日)の中国株式市場で、主要指標である上海総合指数の1日終値は、6月24日終値比1.13%高の3387.64と5週続伸した
週明け27日は上昇し、翌28日まで4営業日続伸。
27日は、新型コロナ感染拡大が収束に向かい、経済の早期正常化や景気対策への期待感が強まり、買いが優勢となった。中国人民銀行(中銀)が公開市場操作(オペ)で3カ月ぶりの大幅な資金供給を実施したことも支援材料となった。
28日は、地方政府による専項債(公益事業向け資金調達を行う特別地方債)の発行額が6月末時点で22年発行枠の99%を消化したことや、人民銀が再び純額ベースで1000億人民元の資金供給したことが好感され、買いが一段と強まった。中国国家衛生健康委員会がコロナ禍対策として実施している海外からの入国者への隔離期間を半分に短縮したことも好感された。
29日は反落。これまでの相場上昇を受け、高値警戒感から利益確定売りが強まった。米商務省が中国企業5社を輸出禁止措置としたことも嫌気された。5社がロシア軍と防衛産業を支援していることが禁止理由。ただ、経済の早期正常化期待が強く、下値は限定的だった。
30日は反発。6月中国製造業PMI(購買担当者景気指数)が50.2と、好不況の分かれ目の50を4カ月ぶりに上回ったほか、非製造業PMIは54.7と、前月の47.8を大幅に上回ったことで、経済正常化期待が広がり、買いが優勢となった。
7月相場入りした週末1日は反落。6月財新製造業PMIが51.7と、前月の48.1から大幅に上昇したことや、国務院(内閣に相当)が3000億人民元の特別債を発行し、主要プロジェクトを支援するとの一部報道が支援材料となったが、これまで急伸していた観光セクターが反落し、指数全体ではマイナス圏で引けた。
今週(4-8日)の株式市場は引き続き、米中関係や世界経済の動向、海外の金融市場の動向、国内では景気対策、人民元相場、石炭や原油などのコモディティー相場が注目される。主な経済指標の発表予定は5日の6月財新サービス業PMIや8日の6月外貨準備、9日の6月CPI(消費者物価指数)など。
<関連銘柄>
上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、
H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、
南方A50<1576.T>、iSエマジン<1582.T>
提供:モーニングスター社
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