<新興国eye>前週のインド株、米利上げペースの緩和期待で続伸=BRICs市況

新興国

2022/8/1 10:48

 前週(7月25-29日)のインド株式市場で、代表的株価指数SENSEX指数の29日終値は前日比712ポイント(1.25%)高の5万7570.25、週間ベースでは22日終値比1498ポイント(2.67%)高となり、続伸した。

 週初25日の指数は反落して始まり、26日も値を下げ、続落した。

 25日は、ルピー安に加え、ソフトウエア輸出大手インフォシスの四半期決算がインフレ急加速の悪影響で減益となったことが嫌気され、売り優勢となった。

 26日は、FOMC(米連邦公開市場委員会)を控え、積極的な買いが抑えられる中で、ルピー安の進行懸念が強まり、売り優勢に。鉄鋼大手タタ・スチールが四半期決算で大幅減益となったことも嫌気された。

 27日は反発し、週末29日まで3連騰した。

 27日は、欧米市場が堅調となったことや、国内の景気回復期待が強まり、買い優勢となった。

 28日は、前日のFOMCで米利上げ幅が予想通りとなり、今後、利上げペースが緩み、いわゆるソフトランディング(緩やかな調整)になるとの憶測でルピー安の進行懸念が後退したことが追い風となった。また、金融大手のバジャジ・フィンサーブとバジャジ・ファイナンスがそろって好決算となり、急伸したことも、指数を押し上げた。

 29日は、欧米市場が堅調となり、インド市場でも買いが優勢となった。IT・金属セクターや複合企業大手リライアンス・インダストリーズなどの大型株も買われ、自動二輪車大手TVSモーターとSBIライフ・インシュアランスがいずれも好決算となり、急伸。指数の上げを主導した。

 今週(1-5日)のインド市場はロシアによるウクライナへの軍事侵攻と西側諸国の対ロ制裁、原油価格の動向、世界経済、特に米・中・欧の景気動向や金融政策、米中関係、インド国内の景気動向、主要企業ニュース、さらにはRBI(インド準備銀行)の金融政策決定会合(4日)も注目される。主な経済指標の発表予定は1日の7月日経製造業PMI(購買担当者景気指数)や3日の7月日経サービス業PMIなど。

<関連銘柄>

 上場インド<1549.T>、インドNIF<1678.T>、インドブル<2046.T>、

 インドベア<2047.T>

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ