来週の日本株の読み筋=リスク選好で底堅い展開か

国内市況

株式

2022/8/5 16:31

 来週(8-10日、12日)の東京株式市場では、5日の米7月雇用統計の結果を受けた米国市場の反応が注視されるが、無難に通過すると仮定するとリスク選好で底堅い展開が想定される。

 5日の日経平均株価は大幅に3日続伸し、終値ベースで約2カ月ぶりに2万8000円台を回復するなど、堅調な地合いが維持された。ペロシ米下院議長の台湾訪問による米中関係の緊張も大きなリスク回避の動きは招かず、年後半の相場の上昇を見据える態勢が形成されつつある。

 足元では原油先物価格の調整が加速し、インフレのピークアウトも視野に入ってきた。このため、米国の政策金利が「中立的」な水準に達する中で、FRB(米連邦準備制度理事会)の利上げペースが今後鈍化することへの確信を市場が深めている。リスクの選好につながり、グロース(成長)株や半導体関連銘柄を中心に株式に資金が戻ってきている点は注目される。

 国内では、11日の祝日(山の日)を挟んだ4営業日の変則日程で、12日は日経平均先物ミニ・オプション8月限のSQ(特別清算指数)算出日。一方、企業決算が後半のヤマ場を迎え、文字通り決算ラッシュとなる。4日に発表されたトヨタ自動車<7203.T>の23年3月期1四半期(22年4-6月)の営業減益は物価高の逆風を象徴するが、もはやそうしたショックが相場を揺るがす状況にはないようだ。

 スケジュール面では、国内で8日に7月景気ウォッチャー調査が発表される。海外では10日に中国7月生産者・消費者物価、米7月消費者物価、12日に米8月ミシガン大学消費者マインド指数などが予定されている。

提供:モーニングスター社

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