<飛翔期待のお宝株>好業績と株主還元で魅力のナカニシ――波乱相場の物色ターゲットに

株式

2022/8/31 16:00

 米国の金融政策をめぐるタカ派観測が再び強まる中で、ニッチな優良株の押し目が狙い目とみる。そこで今回は、歯科治療器具製造で世界トップ級のナカニシ<7716.T>を取り上げたい。

<世界シェアさらに拡大>

 同社はコロナ禍を通じて世界シェアがさらに拡大している。8月9日に発表した今12月期上期の連結業績は、売上高が245億円(前年同期比6%増)、営業利益が81億円(同6%増)となった。営業減益予想(65億円)から一転して増益で着地し、年間配当の見通しも40円から44円(前期は37円)に引き上げた。

 注目したいのは、決算と同日に2025年12月期までの中期経営計画を上方修正したことだ。最終年度の目標を売上高について550億円(従来計画比10%増)、営業利益を165億円(同18%増)にそれぞれ引き上げ、営業利益率は30%(同2ポイント増)を目指す。

 その上で、ROE(自己資本利益率)を11%、総還元性向50%をそれぞれメドとし、手元流動性比率12カ月を追加。手元流動性が基準を超えた場合、機動的な自己株式の取得と継続的な増配によってその分を株主に還元する方針だ。

<円安も追い風>

 海外売上高比率は前期実績で79%だが、今期はその比率がさらに伸びそうだ。上期の北米売上高は前年同期比で43%拡大した。また、22~25年の想定為替レートは1ドル=124円で、円安が収益をさらに押し上げる計算となる。

 株価は8月10日に高値2696円を付けてからいったん利益確定売りに押され、30日は再び騰勢を強めて2710円まで買われた。同業のマニー<7730.T>とともに先行きは有望だ。

提供:モーニングスター社

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