来週の日本株の読み筋=日銀決定会合に続きFOMC視野に保ち合い商状継続の可能性も

国内市況

株式

2022/10/21 16:30

 来週(24-28日)の東京株式市場は、日銀の金融政策決定会合(27-28日開催)が予定され、その後のFOMC(米連邦公開市場委員会、11月1-2日開催)も視野に保ち合い商状が続く可能性がある。

 米国では高インフレの継続を背景に、FOMCが11月、12月にいずれも0.75%の政策金利の追加引き上げに向かう観測がおおむね織り込まれた。米長期金利は既に4.2%を突破し、政策金利が来年には5%台に達するという見方が強まっている。ただ、株式市場はFRB(米連邦準備制度理事会)のタカ派姿勢への耐性を強めており、リスクオフに傾きにくくなっている。

 一方で、金融緩和を続ける日本円の売り(ドル買い)は止まらず、今週は32年ぶりに1ドル=150円台まで円安が進んだ。日本でも9月の消費者物価指数(生鮮食品除く)が前年同月比で3.0%上昇し、消費増税の特殊要因を除くと31年ぶりの上昇幅を記録するなど円安が家計を圧迫している。こうした中で、日銀が長短金利操作(=イールドカーブコントロール、YCC)を転換せざるを得なくなるとみる向きも増えつつある。今回の決定会合で政策が修正される線は薄いとみられるものの、投機筋による仕掛け的な動きには注意したい。

 スケジュール面では、国内で28日に9月失業率・有効求人倍率、28日は日銀決定会合後に黒田日銀総裁会見があり、日銀「経済・物価情勢の展望」(展望レポート)、10月東京都区部消費者物価なども発表される。海外では25日に独10月Ifo景況感指数、26日に米9月新築住宅販売件数、27日に米7-9月期GDP(国内総生産)速報値、ECB(欧州中央銀行)理事会、28日には米9月個人所得・個人支出などがある。

提供:モーニングスター社

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