<飛翔期待のお宝株>「トリプルバガー」の金鉱脈か、大変ぼう遂げるBEENOSは怒涛の急成長を開始
2022/11/14 16:02
今年は相場が軟調な局面でも、業績の急拡大が確認された銘柄の飛躍が目立った。年初から数倍になったウルトラファブリックス・ホールディングス(UFHD)<4235.T>、タカトリ<6338.T>がその最たる例だ。そこで今回は、来年の出世株候補としてBEENOS<3328.T>に再注目したい。
―当欄既報、今期大幅増益へ―
当欄では直近の10月にもこの銘柄を取り上げたが、その後の11月8日に発表された前9月期の連結決算は、営業利益が3.2億円(前々期比80.5%減)にとどまった。しかし、投資事業での減損損失の実施によって膿(うみ)を出し切った同社は、今期は一転して営業利益45億円(前期比13.7倍)と最高益を大幅に更新する見通しだ。
業績をけん引するのはEC(=Eコマース、電子商取引)事業だ。中小企業の越境ECを支援する主力サービスは現在10言語に対応し、118カ国で展開する。前期第4四半期(7-9月)の同事業の流通総額(同社の場合、流通総額が売上高よりも利益に直結する)は220億円(前年同期比28.9%増)に拡大した。セグメント利益は11.8億円(同65.7%増)だった。
今期の営業利益の予想である45億円は、単純に7-9月のEC事業の利益11.8億円を4倍にした数値にすぎない。ところが、業務の効率化により販管費率が低下傾向にある中で、足元では大手メディアでの露出が増えたことで顧客獲得の勢いが加速しているもよう。業績計画にはその増勢が十分に加味されていないとみられる。
―機関投資家の関心高まる―
同社の直井聖太社長は決算説明会で、今期の1000億円規模の流通総額予想(前期は807億円)に関して「努力目標ではなく必達目標」だとし、営業利益45億円については「保守的にしている」と語った。また、ユーザーが増加している理由は(越境ECにとって有利な)円安だけではなく、商材の強みが支持されていることへの自信を示した。
同社のIR(投資家向け広報)によれば、決算前後に多数の機関投資家から問い合わせが入り、先々まで彼らとのミーティングの予定が埋まっているという。日本の中小企業が飛躍するプラットホームとして、同社への関心が非常に高まっているようだ。
株価は11月10日に年初来高値3425円まで買われてから、利益確定売りで3000円前後まで押し戻されている。しかし、利益の伸びを考えればこのあたりは超割安な水準と言える。上昇余地は投資家の想定を大きく超え、2021年高値3925円は通過点にすぎないことを期待したい。
提供:モーニングスター社
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