<一撃!裏銘柄>業績巻き返しに期待、「ニオイセンサー」も有力――IPEX

株式

2022/11/24 11:32

 I-PEX<6640.T>は10-12月(今22年12月期第4四半期)以降の巻き返しと新分野への取り組みが期待される。

 同社の今期の第3四半期(1-9月)累計の連結営業利益は、23億3000万円(前年同期比60.9%減)にとどまった。世界的パソコン(PC)需要の減少により主力の細線同軸コネクターの生産稼働率が低下した。半導体不足に伴う自動車生産の低迷も自動車向け製品の停滞につながった。ただ、センサーやコネクターは足元で回復基調をたどっているほか、回生ブレーキ部品が伸長している。第4四半期以降は生産調整の一巡も見込まれる。

 新規事業の伸び代も大きい。ドローンの航行において発生する振動や衝撃に対応し、航行安全性を担保するバッテリー接続用コネクターを現在開発している。2023年5月のサンプル出荷、同年9月の販売を予定しており、来期へ向けた期待は大きい。さらに、安川電機<6506.T>向けの人協働ロボット用トルクセンサーも戦力化が見込まれる。

 「ニオイセンサー」も有力だ。これは、複数の検知素子が検出する「ニオイ分子のパターン」を認識・識別するシステム。想定用途として、ロボットによる異臭検知、農産物や芳香剤な、日用品、食品向けの品質管理、医療向けのニオイでの識別などが挙げられる。直近では北海道大学ロバスト農林水産工学国際連携研究教育拠点が、ニオイセンサーを活用した取り組みを推進している。

 3月ごろから底値鍛錬が続くものの、徐々に煮詰まっており、パラボリック陽転となるSAR-Hにも接近。買い転換シグナル点灯も近い。PER8倍台、PBR(株価純資産倍率)約0.4倍、配当利回り約3.8%と、バリュエーションの割安感を備えており、見直し余地は大きい。

提供:モーニングスター社

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