<新興国eye>前週の上海総合指数、不動産セクターの支援措置などを受け4週続伸=BRICs市況

新興国

2022/11/28 9:06

 前週(21-25日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数が週間ベースで4週続伸。25日は3101.69(18日終値比0.14%高)だった。

 週明け21日は指数が下落。翌22日は反発した。23日も続伸。24日は反落した。

 週前半は、新型コロナの新規感染数が連日、2万人台となり、北京では感染者が半年ぶりに死亡、他の地域でも感染拡大防止措置が強化されたことが嫌気され、売りが優勢となった。また、中国人民銀行(中銀)が元安方向で人民元相場の取引の基準値(レファランス・レート)を設定したことも売り材料となった。その後は、政府による新たな不動産セクター支援策措置が好感され、買いが優勢となった。

 週後半は、政府への景気テコ入れ期待感が強まり、買いが一段と強まった。また、中国5大国営銀行の一つ、中国交通銀行が国内不動産2位の万科企業に1000億元の融資枠を決めたことも支援材料となった。その後は、新型コロナの新規感染者数が4月以来、7カ月ぶりに3万人台に達し、経済活動の停滞懸念が強まり、売りが広がった。

 週末25日は反発。中国の大手行が不動産開発会社に少なくとも1620億ドルの新規融資を決めたことや、人民銀も不動産開発会社の社債を購入する金融機関に対し、低利融資を実施するとの観測を受け、買いが優勢となった。

 今週(11月28日-12月2日)の株式市場は新型コロナ感染再拡大や台湾情勢を巡る米中関係、世界経済の動向、海外の金融市場の動向、国内では景気対策、人民元相場、石炭や原油などのコモディティー相場も注目される。主な経済指標の発表予定は27日の10月鉱工業利益や30日の11月製造業PMI(購買担当者景気指数)、1日の11月CAIXIN(財新)中国製造業PMIなど。

<関連銘柄>

 上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、

 H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、

 南方A50<1576.T>

提供:モーニングスター社

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