<新興国eye>前週のインド株、世界景気後退懸念や中国のコロナ感染拡大で3週続落=BRICs市況
2022/12/26 9:08
前週(19-23日)のインド株式市場で、代表的株価指数SENSEX指数の23日終値は前日比1.61%安の5万9845.29、週間ベースでは16日終値比2.43%安と、3週続落した。
週明け19日は指数が反発。翌20日は反落し、22日まで3日続落した。
週前半は、欧州株高が好感される中、これまでの相場下落を受け、安値拾いや値ごろ感による買い戻しが活発化した。その後は売りが優勢となった。中国でコロナ感染が再拡大する中、ゼロコロナ政策の緩和に伴う社会混乱や、日銀の長期金利の上限引き上げによる金融引き締めへの政策転換を受け、アジア株が軟調となったことが背景。また、欧米の金利上昇見通しでインド国内からの投資資金流出懸念も売り材料となった。
週後半は、欧米の利上げ長期化に伴う世界景気の後退懸念や、外国人投資家の売り越しが嫌気され、売りが一段と強まった。また、中国のコロナ感染拡大も懸念材料となった。その後は、欧米のリセッション(景気失速)懸念が強まる中、インド準備銀行(中銀)の議事録が公表され、「インフレとの戦いが終わっておらず、金融引き締めを終了するのは時期尚早」とするタカ派(インフレ重視の強硬派)発言が繰り返されたため、売りが優勢となった。
週末23日は4日続落。中国のコロナ感染拡大による世界景気後退懸念が改めて見直され、鉄鋼大手タタ・スチールや自動車大手タタ・モーターズ、複合企業大手リライアンス・インダストリーズなど幅広いセクターに売りが広がった。
今週(26-30日)のインド市場はウクライナ戦争と西側の対ロ制裁、原油価格の動向、世界経済、特に米・中・欧の景気動向や金融政策、中国のコロナ感染拡大、米中関係、インド国内の景気動向、主要企業ニュースも注目される。主な経済指標の発表予定は30日の11月財政赤字と11月インフラ部門生産高など。
<関連銘柄>
インドNIF<1678.T>、インドブル<2046.T>、インドベア<2047.T>
提供:モーニングスター社
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