<一撃!裏銘柄>サービス導入拡大続く、「隠れ生活防衛関連」の側面も持つシノプス

株式

2023/1/5 12:08

 フードロス削減によるSGDs(持続可能な開発目標)に取り組むシノプス<4428.T>は、隠れ生活防衛銘柄としても今年の飛躍が期待される。

 同社は小売業向けに需要予測型の自動発注システムを主力とする。前2022年12月期の業績(単体)は、売上高15億円(前々期比24.8%増)、営業利益2億円(同40.5%増)と大幅増収増益の見込み。パッケージ売上高が第4四半期に偏重するため、第3四半期累計での進ちょく率(営業利益0.8億円、前年同期比3.1倍)の低さは気にする必要ない。

 300以上の店舗を擁する大手スーパーの西友(東京都北区)が、シノプスのサービスを全店で導入することを決めている。これまで実証実験後にほぼすべての顧客から正式契約を得ていることからも、予測精度や利便性の高さがうかがえる。

 AI(人工知能)を駆使した値引きシステムも普及する余地が大きい。シノプスは「世界中の無駄を10%削減する」というビジョンとして掲げ、バーコードプリンターなどの自動認識機器大手のサトーホールディングス<6287.T>と協業した「AI値引き」を推進している。

 同サービスは、AIが適切なタイミングで商品の値引きを判断し、総菜などの売れ残りと廃棄の削減につなげる。業務面でもバーコードをスキャンしシールを貼るだけという効率的なシステムだ。これにより、フードロスを抑制したい小売店と、少しでも安く買いたい消費者側のニーズを同時に取り込む。食品の値上げラッシュが続く中で、隠れた「生活防衛銘柄」としても注目される。

 株価は相場全体の調整に引きずられる形で弱含んでいるが、週足・日足ともストキャスティクスが「売られ過ぎ」水準まで低下している。しかし、稼働アカウントや契約社数、シェア拡大の動きなどから計るポテンシャルの高さには疑いの余地がなく、株価の下落を好機到来ととらえたい。

提供:モーニングスター社

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