<新興国eye>前週のロシアRTS指数、原油高と通貨ルーブル高を受け急反発=BRICs市況

新興国

2023/1/16 9:08

 前週(9-13日)のロシア株式市場は、RTS指数(ドル建て)の13日終値が前日比0.55%安の1010.4、前週比では6日終値比7.20%高と、急反発した。

 週明け9日は指数が急伸した。翌10日は小反落。11日は反発し、12日も続伸した。

 週前半は、海外株高や通貨ルーブル高に加え、ブレント原油先物が米中両国の景気回復期待で、1バレル当たり80ドル超に上昇したことが好感され、買いが優勢となった。個別銘柄では航空大手アエロフロートが旅客需要の回復傾向を受け、急伸、上げを主導した。その後は、原油価格が79ドルに後退したことや、海外市場が軟調となり、ロシア市場でも売りが広がった。

 週後半は、海外市場が回復したことや、原油価格が81ドルに上昇したことが好感され、買いが優勢となった。原油高は米国のインフレ減速観測が背景。また、ルーブル高も支援材料となった。ロシア中銀が13日から外貨(人民元)売り・ルーブル買いのオペレーションを再開すると発表したことが背景。アエロフロートも国内線の機材増強のため、国民福祉基金(NWF)から1750億ルーブルの金融支援を受けることが好感され、急伸。その後は、原油価格が84ドルに上昇したことを受け、優良株を中心に買いが優勢となった。ただ、これまでの相場上昇を受け、高値警戒感から利食い売りが強まった。

 週末13日は小反落。ルーブル安となったことが嫌気され、売りが優勢となった。

 今週(16-20日)のロシア市場は、引き続き、ロシア・ウクライナ戦争や西側の対ロ制裁などの地政学的リスク、原油・ガス相場、ルーブル相場、主要企業の配当政策などが焦点。このほか、原油価格に影響を与える18日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や19日の米EIA週間石油在庫統計も注目される。主な経済発表の予定はない。指数は970-1100ポイントの値動きが予想される。

<関連銘柄>

 RTS連動<1324.T>、WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、

 原油<1690.T>、野村原油<1699.T>

提供:モーニングスター社

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