<新興国eye>トルコ財務相、インフレ率は23年半ばまでに前年比40%上昇に低下

新興国

2023/1/18 9:01

 トルコのヌーレッディン・ネバティ財務相は16日の講演会で、23年のインフレ見通しについて、「22年11月から始まったインフレ減速は今後も継続する」とした上で、「今年1-3月期にインフレ率の減速が一段と顕著となり、23年半ばまでに前年比40%上昇に低下する」との予想を示した。地元紙デイリー・サバ(電子版)が伝えた。

 同国のインフレ率は3日に発表された22年12月CPI(消費者物価指数)が前年比64.27%上昇と、11月の同84.39%上昇や、24年ぶりの高い伸びとなった10月の同85.51%上昇を下回り、2カ月連続で減速、3月(61.14%上昇)以来9カ月ぶりの低い伸びとなった。トルコ中銀の最新の四半期インフレ報告書で予想された、22年末時点のインフレ見通し(65.2%上昇)や、政府の23-25年新中期3カ年経済計画の22年末時点でのインフレ見通し(65.0%上昇)、さらには市場予想(66.7%上昇)も下回り、サプライズとなっている。

 また、景気見通しについて、同相は、「22年1-9月期のGDP伸び率は前年比6.2%増と、堅調で推移した」とし、その上で、「22年の成長率は5%増が予想される。23年も5%増の成長を予想している」とした。22年の経済成長の要因について、同相はGDPの約60%が企業の設備投資と輸出で占められ、特に、22年の輸出額は過去最高の2542億ドルに達したと指摘している。

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 上場MSエマ<1681.T>

提供:モーニングスター社

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