<新興国eye>前週のロシアRTS指数、世界景気後退懸念や海外株安、利食を受け反落=BRICs市況

新興国

2023/1/23 9:04

 前週(16-20日)のロシア株式市場は、RTS指数(ドル建て)の20日終値が前日比0.12%安の991.88、前週比では13日終値比1.8%安と、反落した。

 週明け16日は指数が反発。翌17日は反落した。18日は反発したが、19日は再び反落。

 週前半は、米利上げペースの減速の思惑で海外株高となったことが好感され、ロシア市場でも買いが優勢となった。その後は原油高となったものの、海外市場の軟調を受け、ロシア市場でも利益確定売りが強まった。国営天然ガス大手ガスプロムと金融大手ズベルバンク(ロシア連邦貯蓄銀行)が下げを主導。

 週後半は、通貨ルーブル高に加え、ブレント原油先物が1バレル当たり87ドルに続伸したことが好感され、買いが優勢。その後は、FRB(米連邦準備制度理事会)傘下の地区連銀総裁2人が講演で、利上げ継続のタカ派(インフレ重視の強硬派)発言を行ったことを受け、海外株安となり、ロシア市場でも利食い売りが広がった。

 週末20日は続落。スイス・ダボスで開かれた世界経済フォーラムで世界景気後退観測が強まったことが売り材料。酒造大手ベルーガ・グループが無配を決めたことが嫌気され、急落、下げを主導した。

 今週(23-27日)のロシア市場は、引き続き、ロシア・ウクライナ戦争や西側の対ロ制裁などの地政学的リスク、原油・ガス相場、ルーブル相場、主要企業の配当政策などが焦点。このほか、原油価格に影響を与える24日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や25日の米EIA週間石油在庫統計も注目される。主な経済発表の予定は25日の12月WPI(卸売物価指数)など。指数は950-1050ポイントの値動きが予想される。

<関連銘柄>

 RTS連動<1324.T>、WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、

 原油<1690.T>、野村原油<1699.T>

提供:モーニングスター社

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