<一撃!裏銘柄>高水準の受注残に注目、重点領域でも優位性―Denkei

株式

2023/2/16 11:32

 日本電計(Denkei)<9908.T>は好調な受注とバリュエーションや配当面での魅力からマークの対象となる。

 同社の今3月期第3四半期累計の連結業績は、売上高が719億円(前年同期比14.7%増)、営業利益が24億円(同27.8%増)となった。積み上がった受注残高(昨年末)は443億円(同48.7%増)と高水準なため、第4四半期(1~3月)以降も収益は堅調な推移が期待される。

 電子計測器の専門商社で国内首位の同社は、「テクニカル商社」への転身を掲げている。新エネルギー自動車市場やADAS(先進運転支援システム)・自動運転、IoT(モノのインターネット)、5Gといった領域に重点を置く。顧客のニーズを先取りして商品を提案する提案型営業や、複数の商品を組み合わせて訴求する戦略を推進。競合が多いカタログ販売に比べて提案型営業は高い利益率と顧客満足度を実現できる。

 また、塩水噴霧試験機で優位性を発揮しそうだ。自動車や塗料業界などで塩害による錆(さび)に関する環境試験向けに導入され、ニッチ(すき間)市場を取り込むことで海外展開でも先行している。また、ADASの受託試験やレンタル業務に乗り出し、自動車部品メーカーや電機メーカーから受注を獲得していることも業績押し上げ要素だ。

 株価は25日移動平均線をサポートに上昇し、2018年1月の高値1865円を射程圏に上値追いを指向する。配当利回り4%台と高く、配当性向35%を目標としていることから増配が視野に入る。また、PER7倍台、PBR(株価純資産倍率)約0.8倍と割安感を備え、過熱感を買い妙味が大きく上回っている状況だ。

提供:モーニングスター社

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