<新興国eye>トルコ1月失業率、9.7%に低下―雇用が加速

新興国

2023/3/16 11:02

 トルコ統計局が先週末(10日)発表した1月の失業率(季節調整後、15歳以上)は9.7%と、前月(22年12月)の10.2%を下回り、3カ月ぶりに低下、14年3月(9.5%)以来約18年ぶりの低水準となった。1年前のコロナ禍の22年1月の11.2%や3年前のコロナ禍前の20年1月の13.0%を大きく下回っている。

 年代別では15-24歳の若年層の失業率は20.2%と、前月の19.7%を上回り、2カ月連続で上昇、22年10月(21.4%)以来3カ月ぶりの高水準となった。ただ、1年前の20.8%を下回っている。

 また、労働供給の余地(活用できていない労働力)を示す、いわゆる未活用労働者比率は21.9%と、前月の21.3%を上回り、依然、22年7月(22.6%)以来6カ月ぶりの高水準で、雇用市場のたるみ(労働力などの余剰)感が強まった。ただ、コロナ禍により外出制限など規制が強かった21年1月の29.3%をピークに低下傾向にある。

 失業者数(15歳以上)は前月比16万6000人減の342万4000人と、5カ月ぶりに減少に転じた。前年同月比では37万2000人減と、1年前の水準を大きく下回っている。一方、雇用者数は同35万4000人増の3183万7000人と、増加に転じ、雇用拡大ペースが加速した。前年比でも184万2000人増と、雇用回復が続いている。雇用率は48.9%と、前月の48.4%や前年同月の46.7%を上回っている。

 労働市場参加率は54.1%と、前月の53.9%から4カ月連続で上昇したことは明るい材料。05年以降では過去最高となっている。また、前年同月の52.6%を1.5ポイント上回っている。

<関連銘柄>

 上場MSエマ<1681.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ