<米国株情報>ファーストリパブリック・バンク、事業売却も視野に経営再建策を検討か

株式

2023/3/16 13:26

 プライベートバンキング大手ファーストリパブリック・バンクが事業売却を含めた経営再建策を検討しているもようだ。経済通信社ブルームバーグが15日、複数の関係者の話として伝えた。

 関係者によると、同行は流動性を改善するため、身売りを含めた戦略的オプションを模索しており、今後、大手行から関心を集める可能性が高いという。ただ、決定したことはなく、自力再建を目指す道も残されているとしている。

 15日には、信用格付け大手のS&Pグローバル・レーティングスが債務履行能力を示す長期発行体格付けを「Aマイナス」からジャンク級の「BBプラス」へ4段階引き下げ、フィッチ・レーティングスも長期発行体デフォルト格付け(IDR)を「Aマイナス」からジャンク級の「BB」に引き下げた。信用不安の高まりで預金流出と収益性の悪化の懸念が背景で、いずれも格付けに対する見通しは引き下げ方向で見直すことになる「ネガティブ」となっている。

 シリコンバレーバンク(SVB)の経営破たんを受け、金融規制当局は全預金者の保護などの緊急措置を発表したものの、S&Pは、引き続きファーストリパブリック・バンクの預金流出のリスクは高いと指摘。「預金流出が続けば、よりコストの高い借り入れに頼る必要がある」として、バランスシートの圧迫や、収益性の低下を懸念している。

 ファーストリパブリック・バンクは12日、SVBの経営破たんによる信用不安を払拭するため、金融大手ジェイ・ピー・モルガン・チェースと連邦住宅貸付銀行(FHLB)から計700億ドルの資金支援(ローンコミットメント)を得たことを明らかにしたが、市場の不安は拭いきれておらず、15日の株価が前日比21.37%安の31.16%と反落するなど、荒い動きが続いている。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ