<一撃!裏銘柄>事業環境良好、株価は割り負け感解消へ――日本電設

株式

2023/6/1 11:31

 鉄道や防衛関連分野の受注拡大が期待され、業績拡大が見込まれる日本電設工業<1950.T>をマークしたい。

 同社の今3月期の連結業績予想は、売上高が1925億円(前期比12%増)、営業利益が135億円(同40%増)。長期案件も多く、受注残高を前期末に1385億円(前々期末比10%増)まで積み上げているため、豊富な繰越工事の消化が業績を下支えする方向だ。

 東北・上越新幹線のコンクリート製電柱の耐震補強工事本格化も有力視される。JR東日本<9020.T>は、電柱4000本を2027年度までに耐震化する予定で、コンクリート製から強度が高い鋼管の柱に建て替える計画を打ち出している。これは、前回計画(13年3月期~20年度)の約2200本と比べて大きく増加することになるため、日本電設の収益を押し上げる可能性がある。

 一般電気工事も好調だ。大型再開発工事に注力し、防衛関係市場への営業展開を推進するほか、環境エネルギー分野の受注獲得を目指している。日本の今年度の防衛費が過去最大の6.8兆円に拡大する中、東北防衛局から三沢米軍基地での格納庫向け電気工事を受注している。また、品川駅周辺の再開発計画関連工事なども積み上げており、新規・継続受注への期待は高い。

 ほかにも、江戸東京博物館(東京都墨田区)の改修など事業環境は良好だ。情報通信工事では、ネットワークインフラ構築や通信事業者各社の移動体通信基地局建設などにも注力しており、受注の拡大傾向は継続する可能性が高い。

 決算発表後に急騰した株価は、約1カ月間の調整を経てRSI(相対力指数)やストキャスティクスなどオシレーター系指標が低下している。PBR(株価純資産倍率)0.6倍台は評価不足であり、割り負け感の解消が期待される。

提供:ウエルスアドバイザー社

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