株式新聞プレミアム=行政手続きなど外国語対応強化へ、関連企業に商機

株式

2023/10/18 16:01

 政府は外国人材の積極活用へ向けて、英語などの多言語対応をする。語学学習や翻訳サービスのニーズが高まりそうだ。

<「資産運用特区」でもニーズ>

 岸田政権は深刻な人手不足を緩和するため、多くの分野で制度改正や規制緩和を打ち出す方針だ。副業の促進やライドシェアとともに、行政手続きにおける英語対応も議論していく。

 外国人が長期で日本に滞在し就労したり、一定期間訪日する際に、行政手続きが必要になることがある。一部の自治体では既に外国語対応が進んでいるが、全国的には十分でない地域が多い。介護などの分野で外国人材を受け入れるに当たっても、言語の壁を取り払う必要性が指摘されている。

 岸田首相は前月打ち出した「資産運用特区」の創設に関しても、日本に住む外国人が英語だけで行政手続きを行える体制の構築に言及している。書式の翻訳や、語学スキルを持つ人材のニーズが高まると考えられる。

<翻訳センターやメタリアル注目>

 関連株では、産業翻訳大手の翻訳センター<2483.T>や、マニュアル翻訳を展開するクレステック<7812.T>が注目される。翻訳センターはマニュアルやカタログなどの工業分野の翻訳に加え、特許や金融・法務向けにも強い。また、通訳事業も手掛ける。クレステックは業務マニュアルや取り扱い説明書を中心に、1100を超える言語の翻訳実績がある。

 また、AI翻訳のメタリアル<6182.T>や、音声翻訳システムのフュートレック<2468.T>、小型翻訳機「ポケトーク」で知られるソースネクスト<4344.T>なども関連株に位置付けられる。

 このほか、英会話学校関連もマークしておきたい。フィリピン人講師によるオンライン英会話教室のレアジョブ<6096.T>や、英会話学校を展開するベネッセホールディングス<9783.T>、ビジネス特化型のオンライン英会話レッスンのビズメイツ<9345.T>やAI(人工知能)英語教材のGlobee<5575.T>などが浮上する。

提供:ウエルスアドバイザー社

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