<新興国eye>前週のロシアRTS指数、原油高やルーブル高、企業配当期待を受け続伸=BRICs市況

新興国

2024/2/13 9:01

 前週(5-9日)のロシア株式市場で、RTS指数(ドル建て)の9日終値は前日比0.23%安の1122.38、前週比では2日終値比0.50%高と、続伸した。

 週明け5日は指数が上昇、翌6日は反落、7日は再び反発した。8日は小幅続伸。

 週前半は、通貨ルーブル高が好感され、買いが優勢となった。ただ、ブレント原油先物が1バレル当たり77ドルを割り込んだことや、海外株安となったため、上値は重くなった。その後は、米英によるイエメン武装勢フーシ派への空爆を受け、原油価格が78.5ドルに回復したが、ルーブル安が重石となり、売りが強まった。

 週後半は、海外市場の上昇や、原油価格が79ドル超に上昇したことが好感され、買い広がった。また、ロシア中銀が24年のGDP伸び率見通しを従来予想の1.3%増から1.6%増に上方修正したことも支援材料となった。その後は、これまでの相場上昇を受け、高値警戒感から利食い売りが強まる中、原油価格が81ドルに上昇したため、買いが優勢となった。

 週末9日は3日ぶり反落。引き続き、利益確定売りが強まった。ただ、原油価格が81.5ドルに上昇したため、ショートスクイーズ(踏み上げ)が広がり、下値は限られた。

 今週(12-16日)のロシア市場は引き続き、中東紛争やロシア・ウクライナ戦争(22年2月24日勃発)、中東・紅海でのイエメン武装勢フーシ派による船舶攻撃、西側の対ロ制裁などの地政学的リスク、原油・ガス相場、ルーブル相場、主要企業の配当政策などが焦点。

 このほか、原油価格に影響を与える14日の米API(石油協会)週間石油在庫統計、15日の米EIA週間石油在庫統計、ロシア中銀の金融政策決定会合(16日)も注目される。主な経済発表の予定は12日の12月貿易収支と12月月次GDP、14日の1月CPI(消費者物価指数)など。指数は1100-1180のレンジの動きが予想される。

<関連銘柄>

 RTS連動<1324.T>、WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、

 原油<1690.T>、野村原油<1699.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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