<新興国eye>前週のインド株、海外株高や企業ニュース、堅調な景気指標を受け続伸=BRICs市況

新興国

2024/2/26 8:58

 前週(19-23日)のインド株式市場で、代表的株価指数SENSEX指数の23日終値は前日比0.02%安の7万3142.8、週間ベースでは16日終値比1%高と、続伸した。

 週明け19日は指数が上昇、翌20日まで6営業日続伸した。21日は反落、22日は急反発した。

 週前半は、米早期利下げ観測が後退する中、金融とエネルギーが相場をけん引。個別銘柄ではオンライン決済サービス最大手ペイティーエムがシームレスな加盟店決済を確立するため、決済ネットワーク構成するノード口座をペイティーエム決済銀行からアクシス銀行に移行したと発表したこと、また、人材派遣などビジネス支援大手クエスも3社への会社分割計画の発表が好感され、急騰した。

 その後は、方向感のない展開となる中で、営送電大手パワー・グリッドや金融大手HDFC銀行、アクシス銀行、電力大手NTPCなど主力株が買われ、相場を押し上げた。また、娯楽・メディア・エンターテインメント大手ジー・エンターテインメント・エンタープライズがソニー・グループとの合併計画断念を白紙に戻す、新たな交渉を行っているとの報道を受け、急騰した。

 週後半は、アルミ生産大手ヒンダルコ・インダストリーズの米国子会社がIPO(新規株式公開)を申請、急騰したものの、前日買われたジー・エンターテインメントとNTPC、パワー・グリッドが高値警戒感から利食い売りが強まり、売りが優勢となった。

 その後は、アジア市場が堅調となったことを受け、インド市場でも買いが優勢となった。また、2月日経インド非製造業PMI(購買担当者景気指数)が好調となったことも支援材料となった。個別銘柄ではIT大手のインフォシスやタタ・コンサルタンシー・サービシズ(TCS)、ICICI銀行、インド最大のたばこメーカーITC、複合企業大手リライアンス・インダストリーズの主力株が相場をけん引。

 週末23日は小反落。指数が過去最高値を更新したことを受け、これまでの相場上昇を受け、高値警戒感から利食い売りが強まった。

 今週(2月26日-3月1日)のインド市場は中東紛争やウクライナ戦争、中東・紅海でのイエメン武装勢フーシ派による船舶攻撃、西側の対ロ制裁などの地政学的リスク、原油価格の動向、世界経済、特に米・中・欧の景気動向や金融政策、米中関係、インド国内のインフレ動向、主要企業ニュースも注目される。主な経済指標の発表予定は29日の23年10-12月期GDPと1月財政収支、1月インフラ部門生産高、1日の2月日経インド製造業PMIなど。

<関連銘柄>

 インドNIF<1678.T>、インドブル<2046.T>、インドベア<2047.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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