リニア関連に思惑買い、静岡・川勝知事の辞職意向が刺激に

株式

2024/4/3 9:44

 静岡県の川勝知事が辞職の意向を示したことを受けて、リニア中央新幹線の関連銘柄に思惑買いが向かっている。運営するJR東海<9022.T>のほか、土壌の調査・浄化を手掛けるダイセキ環境ソリューション(ダイセキS)<1712.T>やトンネル用コンクリート製品のジオスター<5282.T>などに買いが先行した。

 川勝氏は1日の県庁新職員への訓示の中で、職業差別とも受け取れる発言をし批判を浴びていた。2日には記者団に、「6月議会を最後に辞職する」と表明した。

 これまで川勝氏は、大井川の水量など環境影響を盾に、静岡工区のリニア工事着工に強硬に反対してきた。国交省やJR東海との関係改善の糸口が見えず、先月29日にはJR東海が2027年の開業目標を断念すると明らかにしたばかりだった。

 川勝氏の辞職により、後継次第で新たなリニア開業時期のめどが立つとの期待が浮上。品川―名古屋間の総工事費は約7兆円と見通されているだけに、関連企業には大きなインパクトが生じる。

 この日はJR東海が一時前日比3.3%高の3753円まで上昇。ダイセキS、ジオスターもそれぞれ6.4%高、9.2%高まで買われている。リニアのルートに位置する社有林を持つ特種東海製紙<3708.T>、JR東海と密接な中堅ゼネコンの名工建設<1869.T>、トンネル工事を得意とするゼネコンの飛島建設<1805.T>や安藤ハザマ<1719.T>も堅調だ。

提供:ウエルスアドバイザー社

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