松屋R&D「グローバル展開強化でより一層の成長へ」=後藤秀隆社長に聞く(2)

株式

2024/6/26 9:09

(1)からつづく

 松屋アールアンドディ(松屋R&D)<7317.T>は縫製工程を自動化する独自技術を活用し、縫製自動機の開発・製造・販売のほか、血圧計センサーのカフ(腕帯)、カーシート、エアバッグなどの製造・販売を手掛ける。コロナ禍で一時は苦戦したものの、2023年3月期には本来の成長性を取り戻し、前3月期も高成長を達成した。今後はグローバル展開を強化し、より一層の成長を目指す。同社の現状と今後について後藤秀隆社長に聞いた。

 ――海外展開はいかがですか。

 「中国にかつての勢いがなくなっても、インドのほか、欧州、メキシコなどで活発な引き合いがあります。海外志向の強い社員の採用を強化し、営業強化に努めるほか、7月ころにはメキシコ支店を設立する予定です。メキシコでは縫製自動機で多くの取引実績があり、最新式の門型プログラムミシンも含めて現在も多くの引き合いがあります。現状では縫製自動機の販売が中心ですが、将来的には工場を建設し、顧客に自動機を購入してもらって、当社工場で製品を製造し顧客に納入するという、当社本来のビジネスモデルによる事業展開も視野に入れています」

 ――新事業の展開にも積極的ですね。

 「縫製品事業で安定成長を継続しながら、新規事業の開発で長期的な成長を目指しています。メディカルヘルスケア事業では、脳梗塞(こうそく)のリハビリ用ロボットを製造、販売しています。エビデンスの積み重ねが重要で、病院やリハビリセンターなどにテスト出荷している段階です。同ロボットには楽しみながらリハビリできるという面もあり、他社のロボットと比較して患者の評判はよく、今期の下期にも本格的な事業展開を開始できそうです。そのほか、3D(3次元)縫製ロボット、AI(人工知能)画像検査装置を活用した自動化ラインや、ドローン用エアバッグの開発に取り組んでいます。その中ではベトナムのMICでもAI関連の人材を集めていく予定です。また、ドローン用エアバッグについては、日本、中国、欧州、アメリカの主要国で特許を取得し、現在はMICで筐体を開発しており、早期に事業を開始したいと考えています」

提供:ウエルスアドバイザー社

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