日経平均は244円安と大幅続落、売り一巡後の戻り限定、ファストリテのマイナス寄与度126円=4日後場

 4日後場の日経平均株価は前日比244円58銭安の2万3135円23銭と大幅続落。朝方は、売り優勢で始まった。トランプ米大統領が中国との貿易交渉について期限を設けない考えを明らかにし、早期合意が遠のいたとの見方から、米主要3株価指数が3日続落。円高・ドル安も重しとなり、一時2万3044円78銭(前日比335円03銭安)まで下落する場面があった。一巡後は後場後半に向けて下げ渋った。日銀のETF(上場投資信託)買い期待もあって持ち直したが、戻りは限定された。なかで、11月既存店売上高が減少したファーストリテ<9983.T>の株価下落によるマイナス寄与度が126円と大きく、指数の足を引っ張った面もある。

 東証1部の出来高は10億8504万株、売買代金は2兆673億円。騰落銘柄数は値上がり1170銘柄、値下がり866銘柄、変わらず121銘柄。

 市場からは「日経平均は25日線を割り込んだが、TOPIX(東証株価指数)は同線を保っており、中・長期の上昇トレンドに崩れはない。米中問題の実態は何も変わっておらず、不透明感を抱えつつ結果待ちの状況だ」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、野村<8604.T>、大和証G<8601.T>などの証券商品先物株が軟調。住友鉱<5713.T>、住友電工<5802.T>などの非鉄金属株や、国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も安い。アステラス薬<4503.T>、第一三共<4568.T>などの医薬品株も売られた。川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>などの海運株も値を下げた。

 半面、東電力HD<9501.T>、中部電力<9502.T>などの電気ガス株が堅調。住友不<8830.T>、三井不<8801.T>などの不動産株や、積水ハウス<1928.T>、前田建設<1824.T>などの建設株も買われた。

 個別では、木村化工機<6378.T>、デジアーツ<2326.T>、KHネオケム<4189.T>、トリケミカル<4369.T>などの下げが目立った。半面、サインポスト<3996.T>がストップ高となり、新光電工<6967.T>、プロトコーポ<4298.T>、ニッカトー<5367.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、20業種が下落した。

(イメージ写真提供:123RF)

提供:モーニングスター社

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