米11月コアCPI、前月比0.2%上昇―10月から横ばいで市場予想と一致
2019/12/12 9:56
<チェックポイント>
●家賃・宿泊費とたばこが高い伸び、航空運賃が急低下
●全体指数、前月比0.3%上昇―10月から0.1ポイント鈍化
●FOMC目前の債券市場の反応は限定的
米労働省が11日発表した11月CPI(消費者物価指数)は、FRB(米連邦準備制度理事会)が重視しているコアCPI(価格変動が激しいエネルギーと食品を除いたもの)が前月比0.2%上昇と10月から横ばい。市場予想とも一致した。ただ、6-8月の各0.3%上昇を下回り、伸びは依然緩やかとなっている。前年比は2.3%上昇と、これも10月と変わらず。8カ月連続でFRBの物価目標(2%上昇)を超えた。
コア指数の前月比の内訳をみると、CPIの構成ウエートが高い賃貸住宅の家賃やホテル宿泊料などの「シェルター」価格(家賃・宿泊費)が0.3%上昇(10月は0.1%上昇)、たばこ・喫煙具が0.8%上昇(同0.4%低下)と高い伸びとなった。中古車(乗用車とトラック)は0.6%上昇(同1.3%上昇)、メディカルケアは0.4%上昇(同0.9%上昇)だった。
対照的に、航空運賃は0.9%低下と、10月の0.4%低下から2カ月連続で低下、新車は0.1%低下(同0.2%低下)と、5カ月連続の低下となった。薬品や医療機器など医療関連用品は0.1%上昇(同1.2%上昇)、アパレルも0.1%上昇(同1.8%低下)と、低い伸びにとどまった。
一方、CPI全体指数(季節調整後)は原油価格、主としてガソリン価格の伸びが一服したことを受け、前月比0.3%上昇と10月の同0.4%上昇から伸びが減速した。ただ、市場予想の0.2%上昇を上回った。一方、前年比は2.1%上昇と10月の1.8%上昇から加速し、市場予想の2.0%上昇も上回った。
ニューヨーク債券市場では長期金利の指標である10年国債の利回りは、CPI統計発表直後に1.829%と、発表前の1.833%をやや下回ったものの、ほとんど変わらなかった。12月FOMC(米連邦公開市場委員会)での利下げ休止の大方の見方は崩れなかった。
なお、同日午後(米国時間)、FOMCでFF(フェデラルファンド)金利の誘導目標を1.50-1.75%に据え置くことが全会一致で決まった。
<関連銘柄>
NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、
SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、
NYダウベア<2041.T>
提供:モーニングスター社
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