日経平均は110円高と続伸、米国株の最高値更新など支え、上げ幅縮小後に持ち直す=10日後場

 10日後場の日経平均株価は前日比110円70銭高の2万3850円57銭と続伸。朝方は、買いが先行した。米イラン間の緊張が和らぎ、中国政府が9日に米国と貿易協議を巡る「第一段階」の合意文書について15日に署名すると発表し、9日の米主要3株価指数が最高値を更新。円安・ドル高も支えとなり、2万3903円29銭(前日比163円42銭高)まで上昇する場面があった。一巡後は、利益確定売りに押され、前場後半に2万3761円08銭(同21円21銭高)まで上げ幅を縮小した。その後は、根強い買いに支えられ、大引けにかけて持ち直しの動きとなった。この日算出の日経平均先物ミニ・オプション1月限のSQ(特別清算指数)値は2万3857円19銭。

 東証1部の出来高は10億9160万株、売買代金は2兆1678億円。騰落銘柄数は値上がり977銘柄、値下がり1076銘柄、変わらず107銘柄。

 市場からは「下値では押し目買いが入り、2万4000円に近付くと売りが出てくるのが確認できた。上にも下にも行きづらい感じだが、これからは米日決算に関心が移ってくる」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が堅調。アステラス薬<4503.T>、大日住薬<4506.T>などの医薬品株も買われた。商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>などの海運株や、コマツ<6301.T>、IHI<7013.T>などの機械株も高い。野村<8604.T>、東海東京<8616.T>などの証券商品先物株や、王子HD<3861.T>、レンゴー<3941.T>などのパルプ紙株も引き締まった。

 半面、東レ<3402.T>、デサント<8114.T>などの繊維製品株が軟調。中部電力<9502.T>、四国電力<9507.T>などの電気ガス株や、日水<1332.T>、サカタのタネ<1377.T>などの水産農林株も安い。

 個別では、ヤマシタHH<9265.T>が一時ストップ高となり、トプコン<7732.T>、フリュー<6238.T>、JKHD<9896.T>、エーアイテイ<9381.T>などの上げも目立った。半面、象印<7965.T>、三光合成<7888.T>、ベクトル<6058.T>、乃村工芸<9716.T>、ツカモト<8025.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、20業種が上昇した。

(イメージ写真提供:123RF)

提供:モーニングスター社

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