<新興国eye>ロシアのメドベージェフ首相、内閣総辞職を表明

新興国

2020/1/16 10:54

 ロシアのメドベージェフ首相は15日、憲法117条に従ってプーチン大統領に対し、内閣を総辞職する意向を表明した。地元のタス通信(電子版)などが伝えた。

 これはプーチン大統領が同日の連邦議会で行った年次教書演説で、司法・立法・行政の三権分立のバンランスを取る観点から、議会の権限を一段と強化するため、議会に首相とすべての閣僚の指名権限を与えることなどを柱とした憲法改正案を示したことを受けたもの。

 メドベージェフ氏は12年5月8日に首相に就任して以降、7年8カ月にわたり、政権のトップの座に就いていた。首相就任前の08年5月7日から12年5月7日までの4年間は大統領の3選禁止規定を迂回するため、プーチン氏に代わり大統領に就任する一方で、プーチン氏は首相に就任していた。

 これまで首相や閣僚の指名権限は大統領が持ち、議会は大統領が推薦した首相候補を単に承認するだけだったが、憲法改正後は首相や副首相、閣僚を指名する権限が与えられる。また、プーチン大統領は、「大統領は議会が承認した候補を拒否する権限を持たない」と述べている。

 ロシアのプライム通信(電子版)によると、内閣総辞職後、プーチン大統領はメドベージェフ氏との会談で、新首相の下で次期政権が樹立されるまで、首相の職務を暫定的に遂行するよう要請。また、プーチン大統領は国家安全保障問題を協議するためのロシア連邦大統領の直属機関であるロシア連邦安全保障会議に副議長職を新設し、メドベージェフ氏に副議長に就任するよう要請した。

 また、大統領官邸の報道官は同日、プーチン大統領が新首相候補としてロシア連邦税務庁のミハイル・ミシュースティン長官を議会に推薦したことを明らかにした。

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提供:モーニングスター社

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