設投株に利食い売り
2020/1/16 17:30
安川電機(6506)など設備投資株への売り圧力が16日の株式市場で強まった。厳しい事業環境が続く中、収益回復を先取りして上昇してきた関連銘柄の利益を確定する動きが生じたもよう。ただ、個別では業況に明るさが差す企業も散見される。ツガミ(6101)は12月の受注高が前月比で大きく拡大した。
日本工作機械工業会が15日に発表した昨年12月の工作機械受注(速報値)は、前年同月比34%減の900億円にとどまった。景況判断の境の1000億円を下回るのは5カ月連続。自動車産業を中心に設備投資は米中貿易摩擦の余波で軟調なまま。両国は15日に貿易交渉をめぐる第1弾の合意文書に署名したものの、米国は依然として中国製品の7割弱に制裁関税を課している。
安川電など軟調
安川電の昨年9~11月の受注高は、サーボモーターなどのモーションコントロール部門に底入れ感が出た。一方、ロボット部門は低迷が続き、顧客ごとの回復度合いのまだら模様を映した。同社の株価はポジティブな側面が市場で重視され堅調に推移してきたが、ここ2営業日は一転して値下がり。ファナック(6954)やSMC(6273)も伸び悩んだ。
受注好転のツガミは注目
ただ、期待は一部で現実となりつつある。工作機械のツガミの12月の受注高は、前年同月比2%減とマイナス幅が前月(26%)から大きく縮小。前月比では19%拡大した(※右の画像クリックで紙面拡大)。スマートフォン関連の需要に動きがあったもようで、株価も売り一巡後は下げ渋った。東芝機械(6104)も同月の工作機械の受注が前月比で1割強増加した。
受注環境をめぐっては「中国の春節(旧正月)休み(1月24~30日)明けが重要」(工作機械メーカー首脳)というように慎重な姿勢も根強い。ただ、5G(次世代高速通信システム)対応スマホの生産本格化も見込まれ、精密加工の分野は相対的に戻りが早そうだ。ツガミのほか、ソディック(6143)、浜井産業(6131・(2))などに注目したい。
(イメージ写真提供:123RF)
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