<新興国eye>前週のロシアRTS指数、米中通商第1段階合意の調印で7週続伸=BRICs市況
2020/1/20 10:54
前週(13-17日)のロシア株式市場はRTS指数(ドル建て)の17日終値が前日比1.55%高の1637.75、前週比でも1.43%高となり、7週続伸した。
週明け13日の指数は6営業日続伸して始まった。米中通商第1段階合意の調印を15日に控え、楽観的なムードが広がる中、海外市場が堅調となった流れを受け、ロシア株も買われた。ただ、米財務省が対イラン制裁を拡大すると発表したものの、米・イラン軍事衝突懸念が緩和したことを受け、ブレント原油先物が1バレル=64.3ドルに下落したため、上げは限定的となった。
14日は7営業日ぶりに反落し、15日も値を下げ、続落。利益確定売りが先行したほか、ロシアのメドベージェフ首相が15日、内閣総辞職を発表したことがロシア株を下押ししたが、その後は米中通商第1段階合意の調印が好感され下げ渋った。
16日は3日ぶりに反発し、週末17日も値を上げ、続伸した。米中両国が第2段階協議に入る意向を示したことや、米政府が一転して対中追加関税の適用を解除する方針を示したこと、さらには米上院が米国、カナダ、メキシコの3カ国による新しい自由貿易協定を支持すると伝えられたことを受け、海外市場が堅調となったことも支援材料となった。
今週(20-24日)のロシア市場は引き続き原油価格やルーブル相場、海外市場の動向、米中通商第2段階協議、英・EU(欧州連合)離脱第2段階協議、中東、特にイラン・シリア情勢、米国の対ロ制裁などが焦点となる。原油価格に影響を与える22日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や23日の米EIA週間石油在庫統計も注目される。また、足元の高値警戒感から利益確定売りが強まる可能性がある。主な国内経済指標の発表は23日の19年12月鉱工業生産など。RTS指数は1600-1670ポイントの値動きが予想される。
<関連銘柄>
RTS連動<1324.T>、iSエマジン<1582.T>、iS新興国<1362.T>、
WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、原油<1690.T>、
野村原油<1699.T>、iエネルギー<2024.T>
提供:モーニングスター社
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