日経平均は483円安と大幅反落、新型肺炎リスク警戒、全面安商状に2万3500円割れ=27日後場

 27日後場の日経平均株価は前週末比483円67銭安の2万3343円51銭と大幅反落。全面安商状となり、心理的なフシ目となる2万3500円を割り込むのは8日(終値2万3204円76銭)以来。

 朝方は、新型肺炎の感染拡大が警戒され、リスク回避の売りが先行した。前週末の米国株安に続き、時間外取引で米株指数先物が下落し、円高・ドル安も重しとなり、前場早々に2万3317円32銭(前週末比509円86銭安)まで急落した。一巡後は2万3463円89銭(前週末比363円29銭安)まで下げ渋ったが、戻りは限定され、その後は上値が重く大引けにかけて安値圏で推移した。

 東証1部の出来高は11億8046万株、売買代金は2兆1772億円。騰落銘柄数は値上がり166銘柄、値下がり1961銘柄、変わらず32銘柄。

 市場からは「新型肺炎患者の拡大ペースが強まっているうちは、不透明感が強く調整相場が続きそうだ。春節(旧正月)で中国・香港株式市場などが休場となり、日本市場にヘッジ目的の売りが出やすい面もあろう」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株が下落。SUMCO<3436.T>、LIXILG<5938.T>などの金属製品株や、住友鉱<5713.T>、フジクラ<5803.T>などの非鉄金属株も安い。日立建機<6305.T>、日精工<6471.T>などの機械株や、任天堂<7974.T>、バンナムHD<7832.T>などのその他製品株も売られた。郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株や、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>などの鉄鋼株も安い。

 半面、三菱地所<8802.T>、三井不<8801.T>、住友不<8830.T>などの不動産株が上昇。

 個別では、ピーシーエー<9629.T>、ネットワン<7518.T>がストップ安となり、アルヒ<7198.T>、ツガミ<6101.T>、エンプラス<6961.T>などの下げも目立った。半面、ニイタカ<4465.T>、エアーテック<6291.T>がストップ高となり、日精化<4362.T>、シキボウ<3109.T>、富士製薬<4554.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、32業種が下落した。

(イメージ写真提供:123RF)

提供:モーニングスター社

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