明日の日本株の読み筋=もみ合い商状か、新型肺炎リスク抱えるも市場は冷静さ

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株式

2020/2/5 17:36

 あす6日の東京株式市場は、もみ合い商状か。新型肺炎リスクを抱えた状況ながら、市場は冷静さを取り戻しつつある。新型コロナウイルスによる感染者数が増加の一途をたどるなか、中国人民銀行(中央銀行)は4日、前日に続き大規模な流動性供給を実施した。一部メディアは「プライムレートと預金準備率の引き下げを実施する可能性が高い」と報じ、新型肺炎による景気下押し圧力が和らぐとの期待感が芽生えている。市場では、「(経済への)影響は第1四半期(1-3月)にとどまるだろう」(国内証券)との指摘もあり、早くもその後の回復を見据える読みも出ている。

 むろん、新型肺炎の収束時期はいまだ見えず、「状況次第では再度調整も否めない」(準大手証券)との声も根強い。一方、「日経平均は2万3000円割れ後にすぐに戻しており、織り込みは進んだとみられる」(前出の国内証券)との声もあり、過度な悲観はいったん後退した可能性がある。

 5日の日経平均株価は大幅続伸し、2万3319円(前日比234円高)引け。朝方は、4日の米国株高や円安・ドル高を受け、買い優勢で始まり、いったん2万3400円台に乗せた。その後、戻り売りに伸び悩む場面もあったが、中国株高を支えに盛り返し、後場後半には上げ幅が一時330円に達した。チャート上では、終値で75日移動平均線(2万3373円)に接近し、同ライン上に復帰できるかが注目されるが、直近の「マド」(1月24日安値2万3755円-翌週明け27日高値2万3463円)埋めにつながるかも焦点になる。

提供:モーニングスター社

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