<新興国eye>前週のブラジル株、新型肺炎懸念後退や原油高を好感し4週ぶりに反発=BRICs市況

新興国

2020/2/17 11:26

 前週(10-14日)のブラジル株式市場は14日のボベスパ指数が前日比1.11%安の11万4380.7、週間ベースでは7日終値比0.54%高となり、4週ぶりに反発した。

 週明け10日の指数は3営業日続落して始まった。新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大による世界景気減速懸念で欧州市場が下落し、国内でレアル安が進んだことも加わり、株式相場が押し下げられた。

 11日は4営業日ぶりに反発し、12日も値を上げ、続伸。パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の上院公聴会での強い米景気見通し発言を受け、米株市場が堅調となり、ブラジル株も買われた。個別銘柄では中国の鉄鉱石相場の上昇を受け、鉱山大手ヴァーレが急騰し、指数の上げを主導した。また、新型コロナウイルスが発生した中国・武漢の1日当たりの新規感染者数が減少し、感染拡大懸念がやや後退したことも買い材料となった。

 13日は3日ぶりに反落し、週末14日も値を下げ、続落した。中国保険当局が湖北省で新型コロナウイルス感染者の診断基準を変更した結果、感染者数が急増したことや、パウロ・ゲデス経済相がドル高・レアル安を支持する発言を受け、レアル安が一段と進行したことが嫌気された。

 14日も新型コロナウイルスの感染拡大による世界景気の減速懸念や、GDP(国内総生産)伸び率の先行指標となっている19年12月のIBC-Br(経済活動指数)がさえない結果となったことを受け、売りが一段と強まった。

 今週(17-21日)の株式市場は、中国の新型肺炎の感染拡大や米中通商第2段階協議、米・EU(欧州連合)貿易協議、英・EU離脱移行手続き協議、中東、特にイラン・シリア情勢などの地政学リスク、世界景気、経済改革、海外市場、特に米株市場、原油などの国際商品相場などが焦点となる。主な経済指標の発表の予定は20日のジェトゥリオ・バルガス財団(FGV)2月消費者信頼感指数と2月中旬時点のIPCA(拡大消費者物価指数)など。

<関連銘柄>

 ボベスパ<1325.T>、iSエマジン<1582.T>、上場MSエマ<1681.T>、

 iS新興国<1362.T>、上場EM債<1566.T>

提供:モーニングスター社

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