小中高休校の衝撃―浮上するオンライン教材、学童、食材宅配など

株式

2020/2/28 8:52

 新型コロナウイルスの世界的な拡散を背景にリスクオフムードが高まっている。27日のNYダウは前日比で1190ドル安と大幅に値下がりし、24日の下げ幅(1031ドル)を上回る急落となった。一方、日本では安倍首相が小・中学校などに対し臨時休校の要請を表明。きょう28日の日本株相場は全般的に売り先行が想定されるものの、「休校対策」の連想買いが向かう銘柄もありそうだ。

 政府はすべての公立の小学校と中学校、高校、特別支援学校について、来週月曜の3月2日から春休みまでの一斉休校を求める異例の要請に踏み切った。新型コロナウイルスの全国的なまん延を防ぐ狙い。強制ではないものの、受け入れる学校は多いと考えられる。

<PTSはアイスタディやチエルが急騰>

 共働きのケースを中心に、家庭は対応を迫られる。これを受け、PTS(私設市場)ではアイスタディ<2345.T>やチエル<3933.T>、すららネット<3998.T>、ジャストシステム<4686.T>といったオンライン教育の関連銘柄、スプリックス<7030.T>、ウィザス<9696.T>、進学会ホールディングス<9760.T>、城南進学研究社<4720.T>などの学習塾が急騰している。

<ライクキッズなど注目、ポータルサイトのイトクロも>

 学童保育のニーズも高まる可能性がある。関連銘柄はライクキッズ<6065.T>、JPホールディングス<2749.T>を筆頭にグローバルキッズCOMPANY<6189.T>、幼児活動研究<2152.T>、明光ネットワークジャパン<4668.T>、学研ホールディングス<9470.T>、ニッケ<3201.T>、シダックス<4837.T>などのほか、ポータルサイト「学童保育ナビ」のイトクロ<6049.T>、保育園や学童保育向けに保護者へのメール連絡を代行するサービスを提供するナカヨ<6715.T>も面白そうだ。

<ミールキットのオイラ大地、穴株に中央化学>

 休校でなくなる給食の代替需要も発生しそうだ。ショクブン<9969.T>やオイシックス・ラ・大地<3182.T>は食材の宅配を展開する。出前はライドオンエクスプレスホールディングス<6082.T>や出前館<2484.T>が有力。このほか、穴株としては宅配ミールキットの専用容器を手掛ける小型株の中央化学<7895.T>に注目したい。

 また、スーパーにも需要が出てくるかもしれない。より価格競争力の強い「業務スーパー」の神戸物産<3038.T>や、ジェーソン<3080.T>が有力だ。

提供:モーニングスター社

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