日経平均は1050円安と大幅続落、今年最大の下げ幅に1年2カ月ぶり2万円割れ=9日後場

 9日後場の日経平均株価は前週末比1050円99銭安の1万9698円76銭と大幅続落。今年最大の下げ幅となり、19年1月4日(終値1万9561円96銭)以来1年2カ月ぶりに2万円大台を割り込んだ。新型コロナウイルスの感染拡大への警戒感が続き、前週末の欧米株安や、円高・ドル安進行、原油安を嫌気し、リスク回避の売りが加速した。時間外取引の米株価指数先物が大きく下落し、中国・上海総合指数や香港ハンセン指数の下げも重しとなり、前場終盤には1万9472円26銭(前週末比1277円49銭安)まで下げ幅を拡大した。後場は、日銀のETF(上場投資信託)買い観測を支えに大引けにかけて下げ渋ったが、戻りは限定的だった。

 東証1部の出来高は25億1847万株、売買代金は3兆4646億円。騰落銘柄数は値上がり22銘柄、値下がり2138銘柄、変わらず3銘柄。

 市場からは「下値のメドが立てにくい。2月の戻り高値からの下げ相場は1カ月経過したが、過去のショック安では切り返すまでに2-3カ月を要しており、回復にはまだ時間が掛かる。ボラティリティ(相場変動性)が高いままであり、当面波乱商状が続きそうだ」(準大手証券)との声が聞かれた。

 東証業種別株価指数は全33業種が値下がり。業種別では、国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が下落。三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、みずほ<8411.T>などの銀行株や、大和証G<8601.T>などの証券商品先物株も売られた。日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株や、野村<8604.T>、JXTG<5020.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株も軟調。三井金<5706.T>、古河電工<5801.T>などの非鉄金属株や、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株も安い。

 個別では、HEROZ<4382.T>、島根銀行<7150.T>、カーブスHD<7085.T>、マイネット<3928.T>がストップ安となり、クワザワ<8104.T>、エスクリ<2196.T>も一時ストップ安。半面、ティーライフ<3172.T>、キャリアイン<6538.T>、三谷セキ<5273.T>、日本電設<1950.T>、ニチレイ<2871.T>などの上げが目立った。

(イメージ写真提供:123RF)

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ