<中原圭介の相場観>激動のマーケットへの対処方法

株式

2020/3/25 16:55

 リーマン・ショックや今回の新型コロナ・ショックのように変動率が非常に大きい相場では、全体の流れが最も重要になる。個別株の9割超が全体の相場に沿って下落した後で、底を打って反騰することになるからだ。

<全体相場の流れに寄り添う>

 基本的には全体相場を見ながらの売買が王道となる。流動性が高い大型株を除けば、多くの個別株が板の薄い中で乱高下することになるので、想定以上のフレ幅になる傾向が強いといえる。

 3月25日の日経平均株価は前場終値で1万9000円を回復した。ここまで急激に戻すとは意外だったが、これで一番底を付けたとみていいだろう。3月16日の執筆記事で書いた「PBR0.8倍前後は買い」が機能したと思う。

 ただし、このまま上昇を続けるというよりは、下へ向かう局面が何度もあるとみている。やはり、新型コロナウイルスの世界的な感染者数増加が懸念されるからだ。

<次に備えリスク管理を徹底>

 国内の新型コロナウイルスの新規感染者数の推移を見てみると、足元は東京都を中心に増加傾向が止まらない。海外からの帰国者を隔離していないのが、今になって響いてきているように思われる。

 日本株の比較優位が崩れるかもしれず、引き続き注意が必要だ。全体相場が急激に戻していることもあり、日経平均1万9000円台ではある程度利益を確定して、次の展開に備えるというリスク管理を徹底したいところだ。

(アセットベストパートナーズ 中原圭介)

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ