【新年度相場】市場の声:金価格強調、原油暴落は「米シェールつぶし」―フジトミ 米倉氏

株式

2020/3/26 9:29

 フジトミ 投資サービス事業本部アナリスト 米倉教公氏―国際商品相場では金価格が再び騰勢を強めている。現金需要の高まりが一時は金の売り圧力につながっていたものの、FRB(米連邦準備制度理事会)による米ドル供給策の強化で状況が変わった。

 いったん1オンス1500ドルを割り込んだNY市場の金先物価格は再び1600ドル台に乗せ、1700ドル台を見据える。新型コロナの終息が見えれば上昇が一服する公算だが、その後も実体経済の悪化を手掛かりに安全資産として高い水準を維持すると思われる。

 一方、原油は今後も低迷が続き、指標のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)は1バレル20―30ドルで推移する見通しだ。サウジアラビアやロシアの増産は、「米シェール業界つぶし」の色彩が濃い。大統領選の年に動いたのもそのためだ。とはいえ原油安は産油国の財政にも悪影響を及ぼすため、いずれは再び協調減産に転じることが予想される。

提供:モーニングスター社

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