来週の日本株の読み筋=反落懸念残す、コロナ拡大に円高を警戒

国内市況

株式

2020/3/27 17:34

 来週(3月30日-4月3日)の東京株式市場は、反落懸念を残す。新型コロナウイルスの感染拡大とともに円高が警戒要因として意識される。新型コロナ感染者数はいっこうにペースダウンせず、世界で50万人を突破した。小池都知事は25日夜、緊急の記者会見を開き、現況を「感染爆発の重要局面」とし、都民に外出自粛を要請した。首都・東京で感染が一気に広がれば、ネガティブ材料として意識せざるを得ない。

 また、足元の円高も気掛かりだ。FRB(米連邦準備制度理事会)の金融緩和に伴うドル供給の拡大がドル・円の下げ圧力となり、それまで円安が修正されつつある。新型コロナをめぐる状況がより悪化し、円高にフレた場合、日本株を買う理由は薄れ、再度売りに傾斜する可能性も強まってくる。

 スケジュール面では、国内で31日に2月失業率・有効求人倍率、2月鉱工業生産、1日に3月調査日銀短観。海外では31日に中国3月製造業PMI、米3月CB消費者信頼感指数、1日に米3月ADP雇用統計、米3月ISM製造業景況指数、2日に米2月貿易収支、3日に米3月雇用統計、米3月ISM非製造業景況指数などが予定されている。

 27日の日経平均株価は大幅反発し、1万9389円(前日比724円高)と高値引け。朝方は、米欧株の急騰を受け、買い優勢で始まり、いったん急上昇したが、その後、円高歩調とともに上げ幅を縮小する場面もあった。後場は、株価指数先物買いを交えて引き戻した。機関投資家による配当再投資の買いが観測され、大引けにかけて一段高となった。一部では、「新型コロナ感染による悪影響が続き、2番底への不安があるなか、戻れば売りが基本スタンスになる」(準大手証券)との声が聞かれた。

提供:モーニングスター社

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