<新興国eye>ポーランド中銀、政策金利を0.50ポイント追加利下げ―2会合連続
2020/4/9 11:36
ポーランド中央銀行(中銀)は8日の金融政策委員会で、主要政策金利の7日物レファレンス金利を0.50ポイント追加利下げし、過去最低の0.50%とすることを決めた。また、中銀はロンバート金利と再割引金利、預金金利、公定歩合もそれぞれ1.50%から1.00%、1.05%から0.55%、0.50%から0.00%、1.10%から0.60%に引き下げた。
中銀は3月4日の定例会合で7日物レファレンス金利を55会合連続の据え置いたが、中国で発生した新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミック(感染症の世界流行)による経済への悪影響を抑制するため、同月17日の緊急会合で5年ぶりに0.50ポイントの大幅利下げを決めていた。これで利下げは2会合連続となる。市場予想は金利据え置きだった。
また、金融システムに流動性を潤沢に供給するため、通常の公開市場操作(オペ)に加え、量的金融緩和を一段と強化するため、流通市場から国債や政府保証債を買い入れる方針も明らかにした。買い入れ時期や規模については、「金融市場の状況を判断して決める」としている。さらに、パンデミックの悪影響を受けている企業が銀行から借り換え融資が受けられるよう手形割引を通じて支援するとしている。
中銀は金融政策決定会合後に発表した声明文で、追加利下げや量的金融緩和を決めたことについて、「パンデミックにより、ポーランドを含め、世界各国の経済成長率の見通しが大幅に下方修正されている。また、多くの国ではパンデミックの悪影響を緩和し、感染収束後の経済の急速な回復を確実にするため、幅広の財政刺激策を講じる一方で、多くの国の中銀も利下げや資産買い入れ、銀行セクターへの流動性の潤沢供給を進めている」とポーランドも一段の金融緩和で各国中銀と足並みをそろえたとしている。
次回の金融政策決定会合は5月5-6日に開かれる予定。
<関連銘柄>
iS新興国<1362.T>、上場EM債<1566.T>、上場MSエマ<1681.T>
提供:モーニングスター社
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