日経平均は4円安と3日ぶり小反落、利益確定売り先行、切り返す場面も引けにかけ弱含む=27日前場

 27日前場の日経平均株価は前日比4円94銭安の2万1266円23銭と3日ぶりに小反落。朝方は、きのう連騰して約2カ月半ぶりに2万1000円台を回復したことで、利益確定売りに傾き、弱含んで始まった。いったん上げに転じたが、株価指数先物売りに軟化し、一時2万1142円72銭(前日比128円45銭安)まで下落した。ただ、経済活動再開への期待感は根強く、一巡後は切り返し、2万1377円24銭(前日比106円07銭高)まで上昇する場面があった。その後は、香港ハンセン指数が下げに転じたこともあり、前引けにかけて弱含んだ。

 東証1部の出来高は8億1645万株、売買代金は1兆3351億円。騰落銘柄数は値上がり1059銘柄、値下がり1014銘柄、変わらず92銘柄。

 市場からは「経済活動再開への期待はあるが、米中摩擦が懸念されるなか、香港ハンセン指数が安くなり、重しとなっている。日経平均2万1000円超えの水準は戻り売りが出やすく、米中対立で売られる可能性がある」(銀行系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、JR西日本<9021.T>、西武HD<9024.T>陸運株や、三井不<8801.T>、住友不<8830.T>、菱地所<8802.T>などの不動産株が軟調。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>空運株も安い。エムスリー<2413.T>、HIS<9603.T>などのサービス株や、ソフバンG<9984.T>、ZHD<4689.T>などの情報通信株も売られた。イオン<8267.T>、ファストリテ<9983.T>などの小売株も値を下げた。

 半面、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>などの海運株や、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>などの鉄鋼株が堅調。野村<8604.T>、大和証G<8601.T>などの証券商品先物株も買われ、DOWA<5714.T>、三井金<5706.T>などの非鉄金属株も高い。

 個別では、SHIFT<3697.T>、LITALICO<6187.T>、オプティム<3694.T>、日ペイントH<4612.T>、ティアック<6803.T>などの下げが目立った。半面、マーベラス<7844.T>がストップ高カイ気配となり、Jリース<7187.T>、enish<3667.T>がストップ高。酉島製<6363.T>、デザインワン<6048.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、24業種が上昇した。

提供:モーニングスター社

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