日経平均は167円安と続落、売り一巡後は下げ幅縮小、米株先物高に日銀ETF買い観測が支え=12日後場

 12日後場の日経平均株価は前日比167円43銭安の2万2305円48銭と続落。朝方は、リスク回避の売りが先行した。米国で新型コロナウイルスの感染拡大第2波が警戒され、11日の米国株式が急落し、欧州株も大きく値を下げ、投資家心理が悪化した。前場の早い段階に2万1786円93銭(前日比685円98銭安)まで下落する場面があった。一巡後は、時間外取引での米株価指数先物高を支えに下げ幅を縮小。後場入り後には、日銀のETF(上場投資信託)買い観測もあって一時2万2350円30銭(前日比122円61銭安)まで引き戻した。その後は、もみ合い商状となったが、引けにかけては2万2300円台を維持した。なお、この日算出の日経平均先物・オプション6月限のSQ(特別清算指数)値は2万2071円46銭。

 東証1部の出来高は19億416万株、売買代金は3兆3246億円。騰落銘柄数は値上がり241銘柄、値下がり1899銘柄、変わらず29銘柄。

 市場からは「日経平均は200日移動平均線で下げ止まり、SQ値がサポートラインとして意識される。ボラティリティ(価格変動性)の高まりで売り物が出てくるとみられるが、押し目買いも入り、値固めに移行するのではないか」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、三菱倉<9301.T>、上組<9364.T>などの倉庫運輸関連株が軟調。SUMCO<3436.T>、洋缶HD<5901.T>などの金属製品株や、三井金<5706.T>、住友鉱<5713.T>などの非鉄金属株も安い。板硝子<5202.T>、ガイシ<5333.T>などのガラス土石株や、JXTG<5020.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株も売られた。帝人<3401.T>、東レ<3402.T>などの繊維製品株も値を下げた。

 半面、任天堂<7974.T>、ナカバヤシ<7987.T>などのその他製品株が堅調。

 個別では、DLE<3686.T>がストップ安となり、ACCESS<4813.T>、ミサワ<3169.T>、アイモバイル<6535.T>、リケンテクノ<4220.T>などの下げが目立った。半面、古河電池<6937.T>が4日連続ストップ高となり、アークランド<9842.T>、ノムラシス<3940.T>、ラクスル<4384.T>、トビラS<4441.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、32業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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