日経平均は121円安と3日続落、新型コロナ感染第2波警戒に時間外の米株先物安で売り先行=15日前場

 15日前場の日経平均株価は前週末比121円93銭安の2万2183円55銭と3営業日続落。朝方は、売りが先行した。前週末の米国株式は反発したものの、新型コロナウイルスの感染拡大第2波への警戒は根強く、時間外取引(日本時間15日)での米株価指数先物の下落を受け、投資家心理が後退した。いったん下げ渋ったあと、再び軟化し、一時2万2053円77銭(前週末比251円71銭安)まで下落した。一巡後は再び持ち直したが、戻りは限定され、前引けにかけて2万2200円近辺で推移した。日本時間午前11時過ぎに中国5月工業生産、小売売上高などの経済指標が発表されたが、直後の影響は乏しかった。

 東証1部の出来高は5億4050万株、売買代金は9343億円。騰落銘柄数は値上がり985銘柄、値下がり1085銘柄、変わらず95銘柄。

 市場からは「新型コロナ第2波への懸念から売られているが、最初の不安心理とは違い、売り切れるとは思えない。余程の感染拡大がなければ、押し目買いが有効だろう」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株が軟調。オリックス<8591.T>、JPX<8697.T>などのその他金融株や、三井不<8801.T>、三菱地所<8802.T>、住友不<8830.T>などの不動産株も売られた。リクルートHD<6098.T>、楽天<4755.T>などのサービス株や、日立建機<6305.T>、IHI<7013.T>などの機械株も値を下げた。東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>、ファナック<6954.T>などの電機株も安い。

 半面、日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株や、出光興産<5019.T>などの石油石炭製品株が堅調。近鉄エクス<9375.T>、上組<9364.T>などの倉庫運輸関連株や、国際帝石<1605.T>などの鉱業株も買われた。

 個別では、レナウン<3606.T>(整理)、サンリオ<8136.T>、Casa<7196.T>、三井E&SH<7003.T>、PI<4290.T>などの下げが目立った。半面、DLE<3686.T>が一時ストップ高となり、Hamee<3134.T>、ネオジャパン<3921.T>、古河電池<6937.T>、Olympic<8289.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、17業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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