日経平均は517円安と大幅反落、下げ幅拡大に半月ぶり2万2000円割れ、25日線を下回る=29日後場

 29日後場の日経平均株価は前週末比517円04銭安の2万1995円04銭と大幅反落。2万2000円割れは15日以来ほぼ半月ぶりで、25日移動平均線を下回るのは4月6日以来。朝方は、売りが先行した。米国で新型コロナウイルスの感染拡大による経済への影響が再度懸念され、前週末の米国株式が大幅下落した流れを受け、前場の早い段階で2万2100円近くまで下落した。その後いったん下げ渋ったが、戻りは限定され、再度軟化。株価指数先物売りに下げ幅を拡大し、後場終盤には一時2万1969円59銭(前週末比542円49銭安)まで下押した。6月末に向けた年金基金によるリバランス売りや、海外ヘッジファンドの決算期末売りとの見方もあった。

 東証1部の出来高は12億4962万株、売買代金は2兆1407億円。騰落銘柄数は値上がり506銘柄、値下がり1618銘柄、変わらず40銘柄。

 市場からは「25日線割れで下にバイアスが掛かってきた。これまで米国株高につられて上昇してきたが、新型コロナ感染再拡大への警戒感から米株がこければ日本株の調整も仕方がない」(準大手証券)との声が聞かれた。

 東証業種別株価指数は全33業種が値下がり。業種別では、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>などの鉄鋼株が下落。国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も軟調。オリックス<8591.T>、クレセゾン<8253.T>などのその他金融株や、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株も安い。東京海上<8766.T>、T&DHD<8795.T>などの保険株も売られ、住友電工<5802.T>、三菱マテリアル<5711.T>などの非鉄金属株や、AGC<5201.T>、板硝子<5202.T>などのガラス土石株も値を下げた。

 個別では、DLE<3686.T>が一時ストップ安となり、ワタベ<4696.T>、ハウスドゥ<3457.T>、千趣会<8165.T>、三桜工<6584.T>などの下げも目立った。半面、丸文<7537.T>、グローバルK<6189.T>がストップ高となり、キューブシス<2335.T>、宮越HD<6620.T>、東エレデバ<2760.T>などの上げも目立った。

提供:モーニングスター社

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