日経平均は293円高と大幅反発、買い一巡後は引けにかけ伸び悩む=30日後場

 30日後場の日経平均株価は前日比293円10銭高の2万2288円14銭と大幅反発。朝方は、29日の米国株式が住宅指標の改善などを背景に大幅高した流れを受け、買いが先行した。日本時間午前10時に発表された中国6月製造業PMI(購買担当者景気指数)の改善も支えとなり、一段高し、一時2万2448円30銭(前日比453円26銭高)まで上昇した。一巡後、中国全人代常務委員会で「香港国家安全維持法案」成立との報道もあり、上値が重くなったが、影響は限定的だった。後場入り後は、高値圏で推移する場面もあったが、引けにかけて売りに傾き、伸び悩んだ。

 東証1部の出来高は12億4084万株、売買代金は2兆2425億円。騰落銘柄数は値上がり1093銘柄、値下がり991銘柄、変わらず85銘柄。

 市場からは「あす7月1日に6月調査日銀短観、現地2日には米6月雇用統計の発表を控えており、買い進めるには無理がある。基本的に下も堅いが、上も重く、一進一退の流れだ」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株が上昇。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株も高い。住友不<8830.T>、三菱地所<8802.T>などの不動産株や、住友電工<5802.T>、住友鉱<5713.T>などの非鉄金属株も堅調。郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株や、日水<1332.T>、マルハニチロ<1333.T>などの水産農林株も買われた。

 半面、野村<8604.T>、大和証G<8601.T>などの証券商品先物株が軟調。武田薬<4502.T>、アステラス薬<4503.T>、中外薬<4519.T>、大幸薬品<4574.T>などの医薬品株もさえず、三井倉HD<9302.T>などの倉庫運輸関連株も安い。

 個別では、EJHD<2153.T>、DVx<3079.T>、ニーズウェル<3992.T>、東エレデバ<2760.T>、Br.HD<1726.T>などの上げも目立った。半面、丸文<7537.T>、GMOクラ<3788.T>、日新<9066.T>、クスリアオキ<3549.T>、オエノンHD<2533.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、27業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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