熊本豪雨で水害対策テーマに―関連株をチェック、九州銘柄は?

株式

2020/7/6 8:58

 梅雨前線の影響で九州地方に猛烈な雨が降り、熊本県南部を流れる球磨川が広い範囲で氾濫(はんらん)した。依然として大気は不安定な状態にあり、気象庁は土砂災害や河川の増水への注意を呼び掛けている。

 昨年の大型台風に続き水害が日本列島を襲い、多くの被災者が出た。6日朝の段階で、豪雨による死者は20人超と報じられている。河川などの防災対応の一段の強化が株式市場でも意識されるほか、地域の関連銘柄に連想買いが向かう可能性がある。

<水害対策―堤防強化の技研製やライト工業有力、小型の技研HDも>

 技研製<6289.T>は独自の圧入技術で強固な堤防を設置する「インプラント工法」で知られ、河川防災の物色テーマの中核的な存在。ライト工業<1926.T>ものり面工事などで豊富な実績を持つ有力銘柄。また、値動きの軽さでは河川や港湾の補強を手掛ける技研HD<1443.T>、河川の氾濫予測システムの構造計画<4748.T>などが浮上する。

 このほか、主な関連株は不動テトラ<1813.T>、大豊建設<1822.T>、東洋建設<1890.T>、五洋建設<1893.T>、日特建設<1929.T>、川田TECH<3443.T>、イトーヨーギョー<5287.T>、ベルテクス<5290.T>、土木管理<6171.T>、鶴見製<6351.T>、前田工繊<7821.T>、萩原工業<7856.T>、アジア航測<9233.T>、カナモト<9678.T>、西尾レント<9699.T>、大日本コン<9797.T>など。

<九州・熊本銘柄―コンクリ製品のヤマウとヤマックス、建機レンタルの南陽>

 九州の防災関連株としては、コンクリ2次製品のヤマウ<5284.T>、ヤマックス<5285.T>が強い反応を示す公算が大きい。ヤマウは2017年の九州北部豪雨が収益増につながったほか、ヤマックスは熊本市が本社だ。また、九州の建機レンタルの南陽レンテックを傘下に持つ南陽<7417.T>も見逃せない。

 このほか、九州が地盤のヤマエ久野<8108.T>は住宅資材・木材加工を手掛ける。日本乾溜<1771.T>は道路標識やガードレールを展開。また、徳倉建<1892.T>は17年に九州の同業を買収し、安江工務店<1439.T>は熊本に新築住宅の子会社を擁する。九州に店舗網を持つホームセンターのナフコ<2790.T>、日用品・家電のディスカウントストアのMrMaxH<8203.T>も。

提供:モーニングスター社

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