来週の東京外国為替市場見通し=FOMCに注目、リーマン後初の施策導入か

国内市況

為替

2020/7/22 17:41

予想レンジ:1ドル=106円00銭-109円80銭

 20-22日のドル・円は下落した。週明け20日はもみ合い。新型コロナウイルス感染症拡大懸念が強まる中、投資家が積極的な売買を手控えた。その後、中国政府が保険会社による株式投資の上限を引き上げる方針を示したことから中国株が堅調に推移、投資家心理が改善した。21日は金先物価格が史上最高値を更新するなか、ドルが売られた。22日は、日本の大型連休前にポジション調整の動きから小幅な値動きとなった。

 28-29日にはFOMC(米連邦公開市場委員会)が開催される。新型コロナの拡大が収まらない中、FRB(米連邦準備制度理事会)は、当初の早期景気回復論から一転、米経済の下ブレリスクを警戒している。前回6月の会合では、リーマンショック時以来はじめてとなるフォワードガイダンスの導入や量的緩和の拡大、そしてYCC(イールドカーブ・コントロール)導入について議論された。景気回復に向けた施策について、FOMCがどのようなメッセージを出すかに注目したい。また、30日には米4-6月期GDP(国内総生産)が発表される。大幅な悪化が見込まれているが、市場ではある程度、織り込んでいることから、反応は限られそうだ。

 新型コロナについては、感染者数の年齢層が重症化しにくい若者から高齢者層に広がる懸念が指摘されている。重症者が増えて医療機関がひっ迫すればロックダウン(都市封鎖)などの措置が再導入されるとみられる。引き続き感染者数だけでなく、感染者の年齢層には関心を払っておく必要がある。一方で、ワクチン開発が加速しており、ポジティブなニュースは投資家のリスク許容度を高めそうだ。米4-6月期決算発表が本格化、コロナ禍で活躍できる企業とそうでない企業が選別化されており、主要企業の決算内容には注目したい。

 足元のドル・円は1ドル=107円を挟み方向感の乏しい展開となっている。ただ、三角持ち合いが続きエネルギーがたまっていることから、きっかけ次第では一方向に大きく動きだす可能性がある。ドル・円の上値は200日移動平均線が控える1ドル=108円30銭近辺がめどとなるが、ここを突破すると6月高値の109円80銭近辺が見えてくる。一方、下値めどは106円ちょうど。

提供:モーニングスター社

関連記事

  • 個別銘柄のスポット情報(2)

    株式

    2020/7/22 17:27

     ZOZO 反落。SMBC日興が21日付で、投資判断を「2」(中立)から「3」(弱気)に格下げした。目標株価は1600円から2100円に引き上げている。 日鋳造 続落。・・・…続き

  • 個別銘柄のスポット情報(1)

    株式

    2020/7/22 17:25

     ACCESS 3日ぶり急反落。今1月期上期の連結業績予想を引き下げ、通期予想は未定(従来の営業利益予想は5.8億円)に変更した。 セレス 反発。ポイントサイト「モッピ・・・…続き

  • 個別銘柄のひと口情報

    株式

    2020/7/22 17:20

     小田原機 ストップ高。21日、みちのりホールディングス(東京都千代田区)、茨城交通(茨城県水戸市)、三井住友カード(東京都港区)、ビザ・ワールドワイド・ジャパン(東京都千代田区)と、・・・…続き

マーケット情報

▲ページTOPへ