日経平均は58円安と3日続落、再度マイナス圏入り、東京の新規感染者数報道が重し=28日後場

 28日後場の日経平均株価は前日比58円47銭安の2万2657円38銭と3営業日続落。朝方は、27日の米国株高を受け、買いが先行した。円高・ドル安で小幅安に転じる場面もあったが、買い気は根強く、一時2万2842円19銭(前日比126円34銭高)まで上昇した。時間外取引での米株価指数先物高などが支えとなった。その後は上値が重くなり、後場入り後に再度マイナス圏入りした。昼休みの時間帯に「東京都で28日、新型コロナウイルスの感染者が新たに270人程度確認(前日は131人)された」と報じられ、重しとして意識された(その後、266人と伝えられる)。次第に弱含み、大引け近くに一時2万2646円22銭(同69円63銭安)まで軟化した。

 東証1部の出来高は10億8836万株、売買代金は1兆9878億円。騰落銘柄数は値上がり557銘柄、値下がり1534銘柄、変わらず81銘柄。

 市場からは「コロナ感染者数のニュースが重しとなり、日経平均の銘柄入れ替え(JPX<8697.T>を新規採用、ソニーFH<8729.T>を除外)に伴う先物売りも考えられる。ただ、上値は重いが、下値も堅いという状況に変わりはない」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株が下落。東電力HD<9501.T>、東ガス<9531.T>などの電気ガス株も安い。三井不<8801.T>、三菱地所<8802.T>などの不動産株や、東急<9005.T>、JR東海<9022.T>などの陸運株も軟調。トヨタ<7203.T>、日産自<7201.T>、三菱自<7211.T>、マツダ<7261.T>などの輸送用機器株も売られた。国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も値を下げた。

 半面、第一三共<4568.T>、栄研化学<4549.T>などの医薬品株が上昇。島津製<7701.T>、HOYA<7741.T>などの精密株も引き締まった。ソフバンG<9984.T>などの情報通信株や、住友鉱<5713.T>、DOWA<5714.T>などの非鉄金属株も買われた。

 個別では、蝶理<8014.T>、東エレデバ<2760.T>、アイロムG<2372.T>、インソース<6200.T>、NSW<9739.T>などの下げが目立った。半面、DLE<3686.T>がストップ高となり、コーエーテクモ<3635.T>、モバファク<3912.T>、竹本容器<4248.T>、合同鉄<5410.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、28業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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