日経平均は58円安と3日ぶり反落、売り一巡後は下げ渋る、日銀ETF買い観測が支え=5日後場

 5日後場の日経平均株価は前日比58円81銭安の2万2514円85銭と3日ぶりに反落。朝方は、きのうの連騰(合計863円66銭高)の反動で利益確定売りが先行し、前場中盤には2万2356円25銭(前日比217円41銭安)まで下落した。一巡後は下げ渋り、後場入り後には日銀のETF(上場投資信託)買い観測を支えに一時2万2554円20銭(同19円46銭安)まで引き戻した。株価指数先物売りに押し戻される場面もあったが、終盤に向けては再び持ち直した。

 東証1部の出来高は12億480万株、売買代金は2兆1780億円。騰落銘柄数は値上がり981銘柄、値下がり1090銘柄、変わらず102銘柄。

 市場からは「大幅続伸の反動にしては下げは限定的だ。ただ、下値は堅いが上値も重く、レンジ相場からなかなか抜け出せない。新型コロナウイルスの新規感染者数の減少がはっきりするまでは、もみ合い相場が続きそうだ」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株や、JR東日本<9020.T>、JR西日本<9021.T>、近鉄GHD<9041.T>などの陸運株が下落。ソフバンG<9984.T>、ZHD<4689.T>などの情報通信株や、中部電力<9502.T>、東ガス<9531.T>などの電気ガス株も売られた。ブリヂス<5108.T>、住友ゴム<5110.T>などのゴム製品株や、王子HD<3861.T>、レンゴー<3941.T>などのパルプ紙株も安い。

 半面、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>などの鉄鋼株や、住友鉱<5713.T>、DOWA<5714.T>などの非鉄金属株が堅調。ENEOS<5020.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株や、国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も高い。任天堂<7974.T>、アシックス<7936.T>などのその他製品株も買われた。

 個別では、山崎パン<2212.T>、NOK<7240.T>、TOA<6809.T>、ヤマハ<7951.T>、オイレス工<6282.T>などの下げが目立った。半面、ヤマシンF<6240.T>、サイバネット<4312.T>がストップ高となり、シグマクシス<6088.T>、藤久<9966.T>、ユーシン精機<6482.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、18業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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