日経平均は38円高と小幅続伸、方向感に欠ける、金融株など高い=12日前場

 12日前場の日経平均株価は前日比38円91銭高の2万2789円15銭と小幅続伸。全般は方向感に欠ける展開となった。朝方は、米追加経済対策を巡る不透明感から11日の米国株式が下落した流れを受け、弱含んで始まった。ただ、円安・ドル高や時間外取引での米株価指数先物高もあって、いったん上げに転じた。利益確定売りに再度マイナス圏入りし、その後に持ち直し、一時2万2874円37銭(前日比124円13銭高)まで上昇した。一巡後は小安くなる場面もあったが、前引けにかけては小高い水準で推移した。

 東証1部の出来高は7億1777万株、売買代金は1兆2100億円。騰落銘柄数は値上がり1285銘柄、値下がり784銘柄、変わらず102銘柄。

 市場からは「ソフバンG<9984.T>など値がさ系の一角が弱いが、金融株などバリュー(割安)株を買う動きが続いている。ただ、買い戻しが中心であり、こうした流れは週末のSQ(特別清算指数)算出日までで、それ以降はバリュー株もグロース(成長)株も売られ、ダラダラと下げていくとみている」(銀行系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、みずほ<8411.T>などの銀行株や、MS&AD<8725.T>、第一生命HD<8750.T>などの保険株が堅調。ブリヂス<5108.T>、住友ゴム<5110.T>などのゴム製品株や、ENEOS<5020.T>、出光興産<5019.T>などの石油石炭製品株も高い。日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株や、資生堂<4911.T>、花王<4452.T>などの化学株も買われた。

 半面、住友鉱<5713.T>、フジクラ<5803.T>などの非鉄金属株が軟調。エーザイ<4523.T>、中外薬<4519.T>などの医薬品株も安く、楽天<4755.T>、エムスリー<2413.T>などのサービス株も売られた。

 個別では、ダントーHD<5337.T>、じもとHD<7161.T>、アルバック<6728.T>、新日本電工<5563.T>、プロトコーポ<4298.T>などの上げが目立った。半面、ネットマーケ<6175.T>、ビーグリー<3981.T>、IFIS<7833.T>、KeePer<6036.T>、PCDEPO<7618.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、30業種が上昇した。

提供:モーニングスター社

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