シンバイオ薬が急落、開発中の抗がん剤に関しライセンサーが主要評価項目を達成できず

株式

2020/8/25 16:05

 シンバイオ製薬<4582.T>が急落し、66円安の390円を付けた。25日午前9時、現在開発中の抗がん剤「リゴセルチブ」のライセンサーである米オンコノバ社(ペンシルベニア州)が現地24日、高リスクのMDS(HR-MDS)患者を対象としたリゴセルチブの静脈内投与の有効性と安全性を評価する同社の第3相試験で、医師選択療法との比較において、主要評価項目を達成しなかったと発表したことを明らかにし、嫌気された。

 同試験の主要評価項目は全生存期間で、リゴセルチブ点滴静注+最善の支持療法と医師選択療法(PC)+最善の支持療法を比較。リゴセルチブ静注群の全生存期間は6.4カ月、PC群では6.3カ月であったという。安全性解析では、リゴセルチブ静注はおおむね良好な忍容性を示し、報告された有害事象はMDSを対象としたリゴセルチブ静注の過去の臨床試験で観察されたものと同様のものだったという。

 MDS(骨髄異形成症候群)とは、骨髄にある造血幹細胞の異常によって造血障害を起こし、その結果正常な血液細胞(赤血球、白血球、血小板)を造ることができなくなり、貧血、感染症、出血などの症状が生じる病気。

 25日の終値は、前日比34円安の422円。

提供:モーニングスター社

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