日経平均は32円高と小反発、円高重しで売り先行、一巡後に上げ転換=16日前場

 16日前場の日経平均株価は前日比32円56銭高の2万3487円45銭と小反発。朝方は、売りが先行した。15日の米国株式は続伸したものの、1ドル=105円台前半への円高・ドル安が重しとなり、一時2万3397円43銭(前日比57円46銭安)まで軟化した。一巡後は持ち直し、上げに転じた。再度弱含む場面もあったが、下値は限られ、前引けにかけて小高い水準で推移した。

 東証1部の出来高は5億7689万株、売買代金は1兆530億円。騰落銘柄数は値上がり1399銘柄、値下がり666銘柄、変わらず106銘柄。

 市場からは「午後に菅政権が発足し、アベノミクス継承にプラス規制緩和期待で国内勢が安心感から下値に買いを入れている。ただ、上を買う状況にはない。FOMC(米連邦公開市場委員会)でサプライズ的なものがなく失望となれば、米国株が下がるリスクがある」(銀行系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、ソフバンG<9984.T>、ソフトバンク<9434.T>、KDDI<9433.T>、NTTドコモ<9437.T>などの情報通信株が上昇。味の素<2802.T>、アサヒ<2502.T>などの食料品株や、第一三共<4568.T>、小野薬<4528.T>などの医薬品株も堅調。HOYA<7741.T>、トプコン<7732.T>などの精密株や、ヤマダ電機<9831.T>、ZOZO<3092.T>などの小売株も高い。

 半面、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株が軟調。ブリヂス<5108.T>、浜ゴム<5101.T>などのゴム製品株や、国際帝石<1605.T>などの鉱業株も安い。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株や、日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株も売られた。

 個別では、新日科学<2395.T>がストップ高となり、DVx<3079.T>、丸三証<8613.T>、MSOL<7033.T>、ケーヨー<8168.T>などの上げも目立った。半面、ディアライフ<3245.T>がストップ安ウリ気配となり、レノバ<9519.T>、スカラ<4845.T>、ナイガイ<8013.T>、アジア投資<8518.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、23業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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